*ご質問、コメントは大藤恵子<kofuji@bates.edu> 宛お送り下さい。日本語可です。
*この中の記事を発表などにお使いになる場合は、できるだけ多くの人に読んでいただきたいので、「参考文献」としてこのサイトアドレスを載せて頂ければ幸いです。
*2006年のニュースはこちら、 2008年のニュースはこちらです。
LGBT映画(ドラマ/コメディ/ドキュメンタリー)の紹介

*2007年の「セクシュアリティ」「性教育」に関する世界のニュース

12/29/土

ネパールの最高裁判所のゲイの権利保護裁定
 
  「ネパールの最高裁判所は 、先週、政府は差別に等しいかもしれない現在のものを変える新しいゲイの権利保護法を作成しなければならないと裁決した。裁判所は、もっと適確な権利を求める4つの同性愛活動家グループによって提出された陳情を聞いた後、保守的なヒマラヤン王国に指示を出した」と法廷のスポークスマン、Shrestha氏が発表し、裁定がどのように実行されるべきであるかを決定するのは、政府であることを示した。 判決が、同性愛を禁止している現行法をひっくり返すかどうか、また政府が同性婚の承認を法制化するのかどうか明確ではない。
 同性愛の行為は、大部分がヒンズー教徒であるネパールでは最大2年の服役を罰せられる。(この発表では政府代表にはすぐにコンタクトができなかった。)Blue Diamond Society (国の主なゲイの権利団体)のSunil Pantは、「これは、警察官を含め、同性愛者が頻繁にハラスメントに面している情況でのネパールの最高裁による大胆な決断で、私たちは非常に驚きました。これはネパールのような他の保守的な国にとって、先例となるでしょう」とAP通信に語った。(12/28/07, Advocate)

12/24/月

FDA ( Food and Drug Administration、アメリカ政府機関)は避妊具に HIV感染の警告を表示することを法制化

  避妊のためのジェル、フォーム、フィルム、など性器に挿入するものは、 HIVや他の性感染症を防ぐには有効ではないという警告を表示しなくてはいけないことが決まった。ロイターによると、カウンターで簡単に買える、Nonoxynol-9を含む全てのものがこの表示をつけなくてはいけないそうだ。 FDAのジャネット・ウッドクック(deputy commissioner for scientific and medical programs) は、「薬局で買える化学物質N-9を含む避妊製品が性感染症など を防ぐという間違った概念を正す規則である」とコメントしている。この警告は、アフリカやタイでN-9を含む避妊製品を使っている女性が、 HIVに感染する確率が高いことがわかったため2003年に提案された。今回の新しい警告は、これらの製品はバギナと直腸を刺激することができるので、HIV/エイズに感染する危険率を上げるかもしれないと述べている。(Adovocate)

12/19/水

ハンガリーで同性パートナー制が承認される

  ハンガリーの議会は月曜日、185対154(9人欠席)で同性のパートナーシップ(ユニオン)を認める法案を通過させた。これに登録した同性カップルは異性のカップルと同じように、遺産相続、税金、その他の金銭的利益を受けることができるが、養子縁組みは認められていない。ただし、この法律は2009年の1月から施行されるそうだ。同性婚を承認していない前東欧共産国の中で、チェコとスロバニアも同性パートナーシップの登録を承認している。(Advocate)

******************************************
異性愛の女性より同性愛の女性の方が年末年始のストレスのレベルが高い
 
 マーケット調査会社、Harris Interactive and Witeck-Combs Communicationsによると、レスビアンは、年末年始の休日の間、異性愛の女性よりストレスがあったり落ち込んだりする傾向があるそうです。調査によると、この期間に異性愛の女性64%がストレスを感じるのに比べて、レスビアン女性は80%で、より多くの圧力を感じるのがわかりました。 そして、レズビアンの51%が、落ち込むのに対し、異性愛の女性は36%でした。
  リンダ・スプーナー(ワシントンDC、医師)は、その理由を「年末年始の活動は家族を中心とし、自分の属する場所がはっきりするので、家族からの疎遠、社会からのジャンルの細分化と孤立、(時々養育権争いによる)子どもからの離別、および文化的に敏感な医療関係者に対する不十分なアクセス(注:実はこの意味が私は理解できていません)は、レズビアンのムードに悪影響する要素になります」と、プレスリリースで言っています。また、喫煙はレスビアンの重大な問題です。 19%の異性愛の女性と比べて、レスビアンの25%は、喫煙したと言いました。 回答した異性愛者の女性の半分は、翌年禁煙しようとすると言ったのに比べ、レスビアンは23%でした。(Advocate)

******************************************
同性愛者とトランスジェンダーの学生を保護する新しいカリフォルニアの法案が抵抗にあう 

 ワシントンタイムズの話によると、カリフォルニア州の教育法の最近の改正は、新しい法が公立学校で同性愛に関する議題を取り入れると言う多くの保守的な人々に抵抗されています。
 10月にシュワルツネーガー知事によってサインされた法律SB777は、1月に施行されることになっていますが、学校での性的指向か性自認に基づいた差別や偏見を促進するどんな活動も禁じています。
  ここ数週間に、伝道者、両親、保守的な弁護士、および権利擁護団体は、子どもの同盟休校、陳情、訴訟を起こすなど反対運動に着手しました。この法に反対する人々は、この法改正は生徒が自分で自分のセクシュアリティを決定することを許し(注:「自分のセクシュアリティは自分で決めるもの」です。ので、この議論は適当ではありません)、学校のロッカールームとトイレで「大破壊」を起こす可能性があると言っています。「次のステップは、これが撤廃されないなら、ソドムとゴモラのように、カリフォルニアを出ることです」と、ヴィンセント・ザビエル(牧師?)はタイムズに語りました。
  提案者は、法がはっきりさせ、流線型にしているのは、学生のための既存の保護でそれを拡大しているわけではないと言います。オリジナルの法律を書いた民主党州議会議員、シェイラ・クールは「カリフォルニアの法における変化は全くありません、皆無です」とタイムズに語りました。(Advocate) 

******************************************
男性寮への入居を拒否されたトランスジェンダーの学生を支援

 デザート・モーニング・ニュース誌は火曜日に、まだ性再生手術を受けていないトランスジェンダーの南ユタ大学(SUU)の学生、カート・オズボーン(22歳)が、来学期男性寮に入ることを拒否されたと報告しました。彼はホルモン療法を受けていますが、永久的な外科手術はまだしていません。「彼らは本当に人々に多くを求め過ぎます。手術費は高いし、自分のように、トランスジェンダーの人みんなが手術を望んでいるわけでもありません」と、オズボーンは記事で語りました。
  彼は2004〜 2005年は女子寮に住んでいました。それ以来、彼は、男性として生きていて、それについて説明し、2008年春学期男の寮に住むために申し込みをしました。そして 12月1日に書類を提出した12日後に、大学寮のディレクター、ニューーマン・ダンカンに会うように言われました。イコールティ・ユタ(中:セクシュアル・マイノリティの政治活動及び支援団体。アメリカの多くの州にあり活動している。メイン州にもある。)によってリリースされた声明によると、ダンカンは、「社会学教授が、オズボーンは性再生手術を求めないので'本当には性転換者でない'と信じている」とオズボーンに言ったそうです。オズボーンは「ダンカンは、この教授、またはダンカンが私の寮の要求に関して会ったとされている人々の'チーム'を特定するのを拒否しました。私は、ダンカンがトランスジェンダー問題のどんな専門家とも相談したとは信じていません。」と語っています。イコールティ・ユタのスポークスマンのウィル・カールソンは、キャンパスに住むというオズボーンの要求が理にかなったものであると声明で言いました。
 「SUUは法外です。大学の要求は度を過ぎています。そして、カートが自分の情況を説明した後では、すべてのドキュメントを学校に与えたとしても、それは彼を保護することにもならないし、他の学生にとってももっと良くなるというわけではありません。」と、カールソンは言います。また、リリースによると、マラ・ケイシリング(ワシントンDCにあるトランスジェンダー・イーコルティのためのナショナル・センターの専務)は、「この大学はトランスジェンダーが何であるかに関する区別と古いステレオタイプに関してすごく時代遅れである。 アメリカの多くの大学では、この問題に関して既に考え、すべての学生が安全で受け入れられるという必要を満たすキャンパスにするという明白な理解に到達している。 公金で資金を供給された公立大学が、このように学生を差別することは、すべてのユタ州民が考えるべきことである」と言ったそうです。
 4つのうち2つの寮がプライベートな寝室と鍵のかかる浴室を整備しているにもかかわらず、オズボーンは現在キャンパスに住むことを禁止されています。カールソンは、オズボーンは運転免許証に記載される性を男性に変えているので、ユタでは禁止されている”ジェンダーによる差別であることを示すことができると言っています。 マイケル・カーター(大学側の弁護士)は、オズボーンが、性再生手術をしていると立証することができないので、男子寮には住むことができないと言います。 カーターは「これまでに私たちは大学の基線評価基準を満たした別のトランスジェンダーの学生を寮に入れました。でも、この学生はそうしていません。私たちはトランスジェンダーの学生を差別しているわけではありません。」と、デザート・モーニング・ニュース誌に言いました。
  SUUは男女混合の寮を提供していません。(注:ベイツ大学では男女共有の寮、建物があります。また、寝室が別で居間を共有する形の寮の混合部屋もあります。「ハウス」型の寮に入れば、シャワー、トイレなどの問題はないようです。) スポークスウーマンは、いくつかの寮には個人用の寝室があるのに、学生がまだ浴室を共有しているとデザート・モーニング・ニュース誌に言いました。 また、彼女は、大学が学生の必要性を評価しながらケースバイケースでトランスジェンダーの寮の要求に対処していると言いました。 彼女は、管理者は「故意に、女子学生を男子学生の中に、あるいは男子学生を女子学生の中に入れることができない」ので明確な分類があるに違いないと言いました。
 オズボーンは、状況が好転して、キャンパスで部屋が与えられるなら、それを受け入れると言っています。(Advocate)

12/18/火

研究:精液酵素がHIV感染を速度化

  ドイツ人の研究者が、木曜日に、人の精液の中の酵素がセルのHIV感染を助ける触媒であるかもしれないと「セルCell」というジャーナルで発表しました。酵素(前立腺酸性のホスファターゼ、またはPAP)は、前立腺で生産され、HIVの粒子を捕らえることができるファイバーを形成し、それを他のセルに施すとロイターは報告しています。
  ウルム大学のクリニックの研究者たちは、ウイルスの最も一般的な品種のHIV-1への感染を妨げることができた精液の成分を分析していました。そして、彼らは、いくつかの実験においてトランスミッションを非常に機能アップする酵素を見つけました。 彼らは、現在、この過程を妨げ、ウイルスのトランスミッションを遅くするための化合物を探しています。
  記事によると、ファイバー(澱粉体細小繊維)は、アルツハイマー病とプリオン病のように、他の病気に関連している異なったタンパク質から形成されるそうです。またそれらは、「おおわれたウイルスのトランスミッションと病気の発生における澱粉体の役割に関するさらなる研究が必要になる」とジャーナルに書いてありました。(Advocate)

12/17/月

「包括的な性教育」がフロリダ州の学校区で承認される

  パームビーチポスト誌によると、フロリダ州セント・ルーシー・カウンティー(郡)の教育委員会(注:アメリカの教育委員会は日本の制度と違う。教育委員は官僚ではなく地域で選挙によって選ばれるので、よくも悪くも公共の声が直接反映されるとも言える)は、論議を呼んだ性教育カリキュラムを4対1で承認したそうである。セント・ルーシー・カウンティーは、フロリダ州の中で、特にアフリカ系アメリカ人の中で、HIV/エイズ感染のレートが最も高くなっている。そのため、 コンドーム使用を奨励するために「エイズに関して、もっと現実的に考えよう」というプログラムが作成された。27人から成るセント・ルーシー・カウンティー・ラウンドテーブルというグループのリーダーのマイケル・ラノンは、8月の下旬にそのプログラムを教育委員会に推薦したという。
  カウンティーの健康カリキュラムが、増加している健康問題に関し不十分であるという情況に対応して、そのグループはもっとよい授業を研究するため1年を費やした。 そのプログラムに対して賛成投票をしたジュディ・ミラーは「私たちがこのカリキュラムを採用しないなら、将来、その数がどのぐらいになるかを自分に問わなければなりません」と、ポストに語った。(Advocate)

******************************************
HIV陽性の旅行者、移民を許容するための法案提出
 
 
HIV陽性の人々が合衆国に入ることができない条例( Immigration and Nationality Act, INA)の条項を撤廃する法律が金曜日に提出されたとマサチューセッツのジョン・ケリー民主党上院議員とオレゴンのゴードン・スミス共和党上院議員が発表した。 条項は米国に亡命を求めている人々やHIV陽性である医師や専門家にも適用される。
  ケリーは声明の中で「連邦政府が未だに、陽性者であるエイズの専門家や、我が国に亡命を求めている避難民の入国を制限する禁止令を許容しているのは、信じられません。私の法律はこの厳しい法を終わらせるでしょう。」と延べた。 複雑な権利放棄システムを通してこの法を修理する試みは、賞賛に値するが、まだ差別している根本的な問題を正すために何かしているわけではない。 「それが、私が法律からこの不公平な条項を永久になくすためにこの法案を提出した理由です。」
  INAは、1993年以来、HIVを移民に対して米国市民権を否定するための根拠として扱っている。 スミスとケリーによって提案された法案は、”INAに、HIV感染者に対する制限を止め、彼らに対する旅行と移住制限のための健康局面の完全な見直しを求める”と書かれている。 この制限のために、国際HIV/エイズ会議は合衆国で行われるのが妨げられている。 声明によると、アメリカはHIV渡航禁止令を施行しているいる中国、イラク、リビア、およびスーダン等と共に13か国の1つである。
この条項は米国に来るHIV陽性の訪問者と移民の12の要件を含んでいる。その中には、個人のHIV状態を自国の職員に公開すること、 個人が米国滞在中に薬物療法が必要であるという証明、 その時点で何も兆候がないという証明、そして、米国に滞在中すべての危険な行動を避けるという誓約が含まれている。 (Advocate) *関連記事がすぐ下(12/11/火)にあるのでお読み下さい。

12/11/火

「ミバエ」にゲイの遺伝子を発見 

 シカゴの研究者が、薬で出したり消したりすることができる同性愛を特定する遺伝子をミバエに発見しました。 イリノイ大学の生物学者、ディヴィッド・フェザーストンは、人間に同様の遺伝子があっても、その遺伝子が人が同性に魅かれることに影響を与えるかどうかはまだはっきり確定したわけではないと言いました。
  研究者は、変異している「性に盲目」なミバエの遺伝子は両性愛であったと言っています。シカゴ・サンタイム誌によると、ハエは雄か雌のフェロモン《動物の体内でつくられ体外に分泌放出され,特殊な行動や生理作用を起こす有機物質》を見分けることができないそうです。 ハエがフェロモンに過剰反応するのを引き起こしながら、変異はシナプス《二つの神経細胞[ニューロン]の接合部》を強化します。 このため、ミバエを雄と雌の両方に惹きつけます。「異性愛の雄のハエが雌のハエを扱うのと同じように性盲目の変異体雄のハエは他の雄のハエを扱い、交尾を試みさえしました」と、フェザーストンは記事で語っています。
  この研究は、彼らのシナプスを弱めるバイセクシュアルのミバエ・ドラッグ(薬)を与えることによって仮説をテストしました。何時間かしてからハエは異性愛の行動を起こしました。研究グループはまたシナプスを強める異性愛のミバエ・ドラッグを与えましたが、結果はハエを雄と雌の両方に惹きつけたということです。(Advocate)

******************************************
民主党議員やゲイの活動家がHIVとエイズ感染者の旅行規制に反対 

  ワールド・エイズ・デイ(11月30日)にホワイトハウスは新しい規則がHIV&エイズの感染者の旅行をもっと簡単にするだろうと声明した。 民主党議員やゲイの人権団体はホームランド・セキュリティ(国土安全保障省?DHS)から出された規則は現実にはもっとバリア(限界)を作るだろうと反対している。
  ゲイの人権保護団体は、HIVの感染者がアメリカに旅行したり移住したりするのを制限する1993年の連邦政府の法律に「時代遅れ」で「差別である」と反対してきた。外国人のHIVの感染者は、一定の過程を経た上でホームランド・セキュリティ(DHS)から許可をもらった後でしかビザを得ることができないことになっている。活動家は、この法律は人々がビザを申し込む時に嘘をつく結果、入国管理所で見つかることを恐れて必要な薬を持たないで旅行することになると言う。
 ホワイトハウスは、30日間ビジネスか観光でアメリカに滞在する人にはその過程を簡単にすると言う。 ワールド・エイズ・デイにブッシュ大統領の一つの策として、その過程をスピードアップするという意味でアナウンスされた。ホワイトハウス当局は 「 我々はHIV&エイズの感染者に対する差別を終らせようと働いている。”カテゴリーの免除”はHIV感染者の短期間のアメリカ入国をもっと簡単にする」と言う。
 先月提出されたDHSの規則は、短期間のビザならHIV感染者は、自分の国のアメリカ領事館に行って面倒な手続きをしなくてもよくなった。しかし、申込者は長期の滞在願いや永住権の申請はできないことを含め、幾つかの条項に同意することを要求される。DHSの規則は、HIV陽性者とエイズ感染者両方に当てはまる。
 DHSのマイケル・チェートフ(Michael Chertoff, Secretary) によると、手紙の中で、24人以上の民主党下院議員がこの改正はHIVの感染者の重荷を軽くしたとは言えない、それどころか決定の権限を「適切な医学の専門的技術を欠くかもしれない地元の領事館官吏」に負わせると、反対しているらしい。
 民主党のバーバラ・リー(カリフォルニア州)下院議員は、「アメリカ人はHIVの感染者がそんなに危険ではないこと、そのビールスを感染させるわけではないこと、政府のお金を消費するわけではないことをいまだに職員に説得しなくてはなりまえsん。上告の過程は全くないでしょう。また、これを選択することは、申し込み者が合衆国で彼らの状態を再調整するどんな権利も放棄することを要求するでしょう。つまり権利放棄は通貨政策の下で要求されるのではないという意味です。」と月曜日に公表された手紙に書いている。
 DHSのヴェロニカ・バルデス報道官は、HIV陽性の人々が合衆国を訪問するために新しい規則は流線型のプロセスを提供すると主張し、省がそれを見直して応答すると言って、リーの批判にすぐ応答しなかった。提案された規則のコメントの期間は先週の木曜日に終ったが、バルデスは、最終的な規則がいつ発表されるかわかないそうだ。
  ゲイの権利活動家は、アメリカはHIV陽性の人々のために旅行を制限する一握りの国の1つであり、こういった禁止のために、二年に一度の世界エイズ会議がこの10年間、米国で行われていないと言う。リーは、禁止令をひっくり返すために法律を紹介した。
 HIV&エイズの感染者だけでなく他の伝染病患者も含まれるので、提案された規則で何人の人々が影響されるかは、明確ではない。 国務省は、2006年度には、139人の人が「伝染病」にかかっているので「非-移民」ビザでアメリカに入国するのは不適格であることがわかったが、その中の127人の人々が、調査の結果、ビザを取得することができたそうだ。
 しかしながら、この規則はHIV/エイズだけではなく、すべての伝染病に適用されるので、省はHIV/エイズの発生情況を提供することができなかった。 統計はまた、人がHIV陽性のためビザの申請をひるんだのか、自分の状態を報告しなかったのかを考慮に入れていない。(Advocate)  *関連記事がすぐ上(12/17/月)にあるのでお読み下さい。

12/4/火

アリゾナ州は州職員にドメスティック・パートナーの福利の承認を検討

  アリゾナ・リパブリック誌によると、アリゾナ州は結婚しない異性愛か同性愛のパートナーを持つ職員に保険やその他の福利を与えることを検討しているという。この政策の変更は、州知事のジャネット・ナポリターノに支持され、州立大学職員も含め6万5千人の職員と9千人の退職者が健康保険の保障を受けるという。知事の代表スポークスマン、ティム・ネルソンは「それは、他の多くの大都市(市レベル)や私的法人(会社)がしていることで、州政府がそれを始めるという段階に来ています。知事はこれを正しい政策だと強く信じています」とコメントした。
 州総務のディレクターのビル・ベルは11月7日に長官のオフィスにドメスティック・パートナーの福利のための提案を提出した。 それは金曜日に長官の提案された規則の登録と共に公表された。人々は、公聴会が予定された後、議案のコメントに30日足らず待つことになっている。知事のRegulatory Review Councilの6人のメンバーがその議案を決裁する。
 アリゾナ州の上院院内総務セイヤー・ヴァースクーア(共和党)議員は「伝統的な結婚の変化を政府が承認する方向に行く『危険な坂道』だ。それは多くの抵抗に遭う」と議案を記述した。(注:役職名の英訳は日本語に当たるものがない場合もあるため、ご了承下さい。) (Advocate)

******************************************
フィラデルフィア・ボーイスカウトが同性愛の方針に関する論争で市から本部退去要請
 AP通信によると、米国ボーイ・スカウトのフィラデルフィア支部は、反同性愛の方針を変えるか、または使用料20万ドル支払うという市の要請を無視したため、市が所有している本部を出なくてはいけなくなるらしい。
リバティ・カウンシル・クレイドルというスカウト団体は現在、1年あたり1ドル使用料を払っているが、市は、昨年、そのようなわずかな料金を差別するグループに提供し続けることができないとスカウトに宣告。 市の弁護士、ロムロ・ディアズ・ジュニアは、月曜日まで期限を与えたが、応答を受けなかった。
  スカウトのスポークスマン、ジェフ・ジュベリラーは、グループは20万ドルの使用料を払う能力がないが、また、全国的な組織であるスカウトの方針に矛盾することもできないと言う。さらに「私たちはその日付までに応じなくてはならないと感じていなかった。スカウトはその件を法廷に提出するよう準備している」と、ジュベリラーはAP通信に語った。
 AP通信によると、 月曜日の午後に送られた声明で、ディアズは、「市が次の適切なステップを考える前にリバティ・カウンシル・クレイドルが市の通知に応じたことは好ましい」と語った。
 ちなみに米国最高裁判所は、2000年に民間のグループとしての米国ボーイ・スカウトには同性愛者を追い払うための権利(憲法修正第一条?)があると裁決している。 (Advocate)

******************************************
アメリカのHIV感染者の数字

 健康に関連する連邦政府職員は毎年何人ぐらいの人がHIVに感染しているかについての彼らの査定を出しているが、保護グループは35%かそれ以上増えていると言っている。U.S. Centers for Disease Control and Prevention (CDC,感染のコントロールと回避センター)はその数字は来年まで発表できないと言っている。 CDCは新しいHIV感染者は毎年4万人増えていると査定しているが、今週アトランタであった国のHIV感染回避会議で、保護グループは5万5千かそれ以上だと反論している。HIV/AIDS Mobilization Projectのジュリー・ディビッズは、HIV感染者がすごく増えているのか横ばいなのかははっきりしないがこの査定よりはずっと上まわると言う。そして、「どっちにしても、これは感染回避があまり効果的ではないことを示している」と言う。
  新しい査定は新しいテクノロジーによる方法によって行われているが、統計的な推測も使われているとCDCのケビン・フェントンは言う。 「この査定は、さらなる分析と、複雑な新しい方法と査定自体の精度を確実にする厳密な科学評論のために提出された」とも。
 その数字は、同輩による医学雑誌によって慎重に評価された後に、来年早々発表されることになっているとCDCの職員は言う。このようにHIVとエイズ感染の統計が移行したのは初めてというわけではない。 先月、国連エイズ代表は世界中でのHIV感染者の数の査定を4千万から3千3百万になで切りした。その 変化はほとんど新しい研究と分析法の結果だと言う。(注:11月19日にも同じような記事があるのでお読み下さい。一番新しい記事は2008年1月30日です。)( Advocate)

12/3/月

ウルグアイで同性パートナーシップ(ユニオン)が承認される 
 
 
ウルグアイは同性のシビル・ユニオンを認める法案を先週の木曜日に通過させ、ラテンアメリカでその最初の国になることになった。この法では、異性愛カップルと同じように、同性カップルは年金、相続、親権などの権利を得ることになる。しかし、この状態を「結婚」とは呼ばない。この法律の施行は早くて12月半ばになる。「この法的な処置の承認は同性カップルの法的な承認であり、完全に新しい展開を示すことになる」と行政担当の左派政党のメンバー、オルタノ議員はユニオン・トリビューン誌に語った。(Advocate)

******************************************
ミシガン州知事、トランスジェンダー差別禁止法にサイン 
 
  ミシガンのLGBT権利団体、トライアングル・ファンデーションによると、ジェニファー・グランホルム知事はミシガン州職員の職場でのジェンダー・アイデンティティや見かけ(トランスジェンダー;性同一障害)に基づく差別を禁止する法律にサインした。少なくても5万人の州職員に対応することになる。この法律によって、トランスジェンダーだけではなく他の職員が、伝統的なジェンダー規範に合わない動作や見かけをしても「差別」から守られることになる。トライアングルのショーン・コソフスキーは「これはミシガン州では差別を許さないというメッセージを伝えることになる。我々は、最近の就職での差別禁止にトランスジェンダーを含むかどうか議論している国の指導者(注:下記参照)にもミシガン州知事の見識を共有してほしいと願っている。」とコメントした。またトランスジェンダー・デトロイトのミシェル・フォックスーフィリップスは「これは州職員だけに当てはまるが正しい方向への動きだ。我々はこの法律が現実になったことに対するトライアングルの長年の運動に感謝する」とコメントした。(11/22/07 Advocate)

******************************************
米下院がゲイ、レズビアン、バイセクシュアルに対しての就職差別を禁止する法律を承認

 米下院は11月7日水曜日、連邦政府で初めてのゲイ、レズビアン、バイセクシュアルに対しての就職差別を禁止する法律(Employment Non-Discrimination Act=ENDA)を235対184 の投票で通過させた。 この法律はトランスジェンダー(クロス・ドレッサーなど見かけや動作が生まれ持った性別と一致しない者も含む)を含まないため、一部のゲイ支援議員からは反対されている。就職差別は雇用主が性的指向に基づく採用、首切り、昇進、給与の決定をした場合に違反とみなされる。ただし、教会と軍隊は法の適用を除外されるかもしれない。
 上院では意見が分れているため、強く反対をされる可能性があり、エドワード・ケネディ上院議員は同じような、しかし異なる法案を紹介する予定である。
 支援議員は、同性愛者のためにこれは主要な権利の進展であると宣言した。サウス・カロライナ州選出の下院院内総務のメンバー、ジェームズ・クライバーン議員は 「偏見と同性愛嫌悪はアメリカの職場で決して許されるべきではない」と言った。しかし、この法案が上院を通過しても、ブッシュ大統領が拒否権を行使する可能性も大だ。(11/8/07 Advocate)

ちなみに、アメリカでは12の州とDCが性的指向に基づく差別を禁止する法律を施行している。しかしトランスジェンダーに対する差別禁止の法律は9つの州に限られている。その9つの州は、ニュージャージー 、ミネソタ、ロードアイランド、ニューメキシコ、カリフォルニア、イリノイ、メイン、ハワイ、ワシントンである。しかし、DCには似たような法律があり、1月にはアイオワ、バーモント、コロラド、オレゴン州がこれに加わることになっている。(同性婚を許可したマサチューセッツですらない。)(10/19/07 Advocate)

=======
上記の法律にトランスジェンダーが含まれないことで大きな議論になっているので、これに関連した他のニュースをどうぞ。(ただし、英語です。時間があれば後で訳します。)
◎After ENDA((11/9/07 Advocate)
◎Bill to Protect GLB Workers Advances Without the T (10/19/07 Advocate)
◎Banding Together (10/17/07 Advocate)
◎Barney, Gays, and ENDA (10/8/07 Advocate)

11/23/木

禁欲教育プログラムは効果なしというレポート 

 十代の妊娠を抑えようとする無党派のグループによってリリースされた調査によると、連邦政府の交付金が何千万ドルも適応されたにもかかわらず、排他的に禁欲に焦点を合わせる教育プログラムは、ティーンエイジャーの性的行動に効果があったとは思えないそうです。そして「現在のところ、ティーンの間では、どんな禁欲プログラムもセックスの開始を遅らせるとか、禁欲を促進させるとか、または性的なパートナーの数を減少させる等に関して有力な証拠が存在しない」と結論づけました。

ティーンの性的行動の研究のレビューに基づいたこのレポートは水曜日に無党派の「ティーンの望まない妊娠を避けるナショナル・キャンペーン」に発表されました。この調査によってわかったことは、禁欲教育では少ししか効果が現れなかったのに比べ、包括的な性教育(comprehensive sex program)では、ティーンが性的パートナーの数を減らしたこと、コンドームか避妊の使用を増やしたこと、セックスの頻度を減少させたこと、セックスの開始を遅らせたことなどの強い効果があったということです。禁欲とコンドームや避妊の使用を含む48項目の包括的な性教育の三分の二は積極的な性行動をするティーンに大きな効果がありました。

保健・福祉省が議会に出した支出請求書は、地域密着型の禁欲だけの性教育を支援するために1億4100万ドルに上り、ブッシュ大統領が当初要求したより400万ドルも上回りました。ETR Associatesの調査筆頭科学者のダグラス・カービーによって行われた調査は、包括的な性教育が、セックスの開始を急がせること、回数を増加させること、など紛らわしいメッセージをティーンに送り混乱を促進するというクレームを含む「禁欲支持者によって伝播された神話」と呼ばれるものを正さなくてはなりませんでした。カービーはそういうことは何もはっきり見つからなかったと報告しています。それどころか、包括的な性教育は、妊娠と性感染症のリスクと結果に関するティーンの知識を増進し、望まないセックスに対して拒否をする態度と自信を与えたそうです。

調査のスポンサーは「徹底的な調査」であり「公正で公平」であるとカービーを称賛しましたが、ETR Associatesがレポートで見直されたいくつかの性教育カリキュラムを開発して、売り出そうとしていることを認めました。 また、批評された前のいくつかの調査がカービーによって書かれました。レポートは、高校生47%が、高校時代に少なくとも一度セックスする、そのうちの63%が、三年生の最終学期までにセックスをすると報告し、ティーンのセックスにおけるリスクが非常に高いと注意しています。「多くのティーンが慎重に一貫して避妊をしていません。」2005年には千人の少女(15〜19歳)のうち40人が出産しました。(11/8/07, Advocate)

注:読み物によって(1)"comprehensive sexuality education program"と(2) "comprehensive sex education program" が使ってあるのですが、 (1)の場合はその言葉から性的指向なども入ります。(2)の場合は性的指向は入っていると思いますが、タイトルからは定かではありません。こちらの方にはこの記事を読む限りでは禁欲教育も含まれるみたいです。何を議論しても「定義」の中身を知るのは非常に大切なことだと思います。9月22日のコラムに「包括的セクシュアリティ教育」の内容を説明していますので、同時にごらん下さい。


11/21/水

ニューヨークのゲイ男性が殺された「ヘイト・クライム(憎悪犯罪)」で三人有罪

 ニューヨーク市でゲイ男性が高速道路まで追われたため、そこで車にはねられ死んだ事件で、三人が有罪となった。検察官によると、三人はヘイト・クライムからくる強盗を計画していたもの。2006年10月8日、彼らはゲイ男性がよく参加するネットのチャット・ルームでマイケル・サンディを見つけ、ブルックリンから遠く離れたパームビーチへの外にデートの約束で彼を誘い出し、彼を攻撃した。 サンディは逃げようとして、ベルト・パークウェイ(高速)の車にぶつかった。
 アンソニー・フォルトゥナート(21歳)は、彼はゲイだからヘイト・クライムで有罪にすべきではないと陪審員に言ったが、憎悪犯罪と窃盗未遂罪として7年から21年の懲役判決を下された。ジョン・フォックス(20歳)も同じ罪で同じ懲役判決を受けた。また、イリヤ・シュロブ(21歳)は同罪で17年半の懲役判決を受けた。4番目の男性、ゲーリー・ティモンズは、既にヘイト・クライムとしての強盗未遂の罪を認め、4年の懲役判決と引き換えに証言することに同意し、証言した。
 フォルトゥナートは法廷で、暴力は憎しみによって動機づけられたものではなかったと主張したが、検察官は、州の憎悪犯罪法の下では、サンディに対する攻撃者が同性愛の男性が嫌いだったという証明をする必要はなく、性的指向によって犠牲者を選んだことだけ立証できればよいと主張した。 (Advocate)
下のスコットランドの例と比べてみてください。

******************************************
スコットランドでゲイの市職員を殺した3人が有罪になる 

 スコットランドのパースで同性愛者の市職員の殺害を認めた青年が16年の懲役を言い渡された。ロンドンタイムズ誌によるとディビッド・ミーハン(19歳)はジェームズ・カー(51歳)を殴り、蹴り、頭に傷をおわせたため死に至らしめたもの。一緒に襲ったマーティン・ソーター(21歳)は過失殺人を認めれば少なくても9年の懲役になる。また、15歳の少年は未成年のため、名前などは明らかにされてないが、1年の懲役に処せられた。
 タイムズによると、エディンバラ高等裁判所のマクファイル裁判長はミーハンとソーターに「これは同性愛嫌悪の要素を表した残忍な殺害だ」と言ったそうだ。15歳の少年は「カーが自分に対して性的なアプローチをしてきて、その間にカーの友人が自分を殴った」と主張した。その後少年は友人のソーターに電話し、それからソーターはミーハンと一緒に駆けつけた。それから彼らは公園でカーを捜し、まず少年がカーを殴り倒し、それから他の二人が殴る、蹴るを繰り返した。
  二人が去る時、少年は彼らが「同性愛者となよなよした男は嫌いだ」と言うのを聞いた。彼らはその後パーティに参加し、そこで自分たちの犯罪を自慢したらしい。ミーハンは、2時間後パーティからの帰り道、彼らが公園を通った時カーは出血していたが、まだ生きていたと証言した。(11/15/07, Advocate)

11/20/火

同性愛者になることへの遺伝子の関連性を探す研究

  フリオ(大学生)とマウリシオ・カブレラ(41歳)は自分たちの性的指向は、メキシコ人系であることが避けられないと同じくらい深く根づいていると確信している同性愛者の兄弟だ。 彼らは、遺伝子がゲイになることに影響を及ぼすのではないかという研究に参加した1,000組の同性愛者の兄弟の一組で、調査の結果が同性愛は不道徳な選択であるという批判者を変えることができるように願っている。

もし遺伝子が影響しているという新しい証拠が見つかれば、同性愛は、他の遺伝子の様相―例えば、背の高さとか、髪の色とか、と全く同じだという見方をするようになるだろうとフリオ(シカゴのデュポール大学の学生)は言い、マウリシオはそうすれば多くの人がもっとゲイを理解してくれるだろうと言う。

連邦政府によって資金を供給された研究は、シカゴ地域の研究者たちは同性愛の原因となる遺伝子の手がかりを捜すために、両親と異性愛者の兄弟も含めた血液か唾液のサンプルを調べることにしている。最初の結果が来年まで期待できないので、また最終的な答えが提供されていないので、懐疑論者は既にそのやり方を攻撃し、推定される結果について議論している。

前の研究は、遺伝学が関わるとは立証していないが、性的指向が、家族で群生する傾向があることを示した。 親戚など拡大家族ではまた、性的指向に影響を及ぼすかもしれない子育て、宗教、および他の信念を共有しているかもしれないとしている。

一卵性双生児は同じDNAを共有するので、遺伝学を研究するのにしばしば使用され、混合的な結果を出した。1990年代の広く引用された一つの研究では、一卵性双生児の一人が同性愛者であったなら、もう片方も同性愛者であるという確率が52%あることがわかった。対照的に、双生児でない兄弟の場合、結果は9%であった。

しかし2000年のオーストラリア人の一卵性双生児の研究でははるかに低い数値が示されている。エバンストン・ノースウエスト・ヘルス研究所のアラン・サンダース(新しい研究の研究チームのリーダー、精神科医)は、「一つのいわゆるゲイ遺伝子があるとは思わないが、性的指向を決定する心理的、社会的な影響を含む非遺伝的な要素と関係するいくつかの遺伝子はありそうだ。しかし、もしそういう一つの遺伝子があるのなら、私たちには、それを見つける見込みがある」と言っている。また彼は「レズビアンに対する調査は少ないが、いくつかの調査は、男性と女性における性的指向は遺伝子による影響は違うことを示している」と言う。

彼の新しい研究は、40組の同性愛者の兄弟を対象に、1993年に発表された研究を繰り返し、それを進展させる試みである。一般に男性は母親からX染色体を遺伝される。その熱心に討論された「ゲイ遺伝子」の場所を見つけようとして誤って売り込まれた研究によって、同性愛者の兄弟がX染色体の領域で遺伝子マーカー(遺伝標識)を共有していることがわかった。それは、性的指向に影響を及ぼすどんな遺伝子もその領域のどこかにあるということを含む。それらの結果を全く同じにするという試みは失敗したが、サンダースは、とても多くの参加者がいるので、彼の研究では同じマーカーを見つける見込み、また異なった染色体の中で違うマーカーを見つける見込みがあると言う。もしそれらのマーカーが同性愛者の兄弟に現れ、異性愛者の兄弟や両親に現れないなら、それは性的指向と関係あることを示す。この研究は遺伝子マーカーを見つけることを目的としており、行動における遺伝子の役割を説明するものではない。さらに、サンダースはもし何も見つけられなくても、それは遺伝子が何の役割も持たないという意味ではないと言う。それは各個人の遺伝子がごくわずかしか影響されないという意味だ。

懐疑論者はイリノイ州ウィートン大学(ミッションスクール)で心理学教授および学長をしているスタントン・ジョーンズを含む。 ジョーンズ(福音主義キリスト教徒)は先月、同性愛者が害なしに性的指向を「変換」することが可能と書かれている共同執筆の研究の結果を発表した。ジョーンズは、彼の研究結果によると、生物学は性的指向においては小さい役割を果たすだけだと言う。そして、遺伝子の手がかりを求めている研究者は、一般に、同性愛者のサイドに立っており、偏る結果につながっていると言う。

サンダースはその批判に異議を唱えている。「私たちには、立証しようとしている点について前もった確信があるわけではない。人間の基本的特性に関して敬意を抱き、自然の神秘を覗こうとしているだけだ。」

ジョーンズは、彼が中立の観察者でないことを認めた。 彼の研究は、「助けを求め」ている98人の同性愛者が対象で、彼らは祈りとカウンセリングでゲイがストレートに変換できると信じているExodus International というキリスト教団体のメンバーで、その団体は ジョーンズの研究に資金を供給した。その会長のアラン・チェンバースは「自分はストレートになった、同性愛は道徳上間違っていると信じている」と語る。さらに彼は「もし調査が遺伝子が大きな役割を果たすと示しても、 それは決して人々をある行動(同性愛)に追いやる何かでない。私たちには皆、選ぶ自由がある」と言う。

カブレラ兄弟はメキシコで育った。そこは「ゲイであることは恥ずかしいことだ」という文化を持つ。マウリシオ(カンザス州オレイサの自動車販売会社従業員)は「特に父親にとっては…」と言う。彼らにはゲイのいとこたちもいる。しかしマウリシオは自分の性的指向を隠さなくてはいけないとまだ感じており、自分の「二重生活」に悩んでいるという。フリオはそういうゲイの兄を見て育つことは、自分のセクシュアリティを受け入れることを容易にしたという。

ミシガン州フリントのゲイのジャーナリスト、ジム・ラーキン(54歳)は遺伝子研究は正しい方向への動きだと言う。「異性愛者の支配する社会で同性愛者であることはとても大変だ。同性愛は人が人生においてする選択ではない」彼も2人の兄弟がいた。一人はエイズで亡くなり、一人は自殺した。彼自身は26歳までカムアウトしなかった。「私は闘い、祈り、そしてミサに参加し、ロザリオに“私は知っているみんなから遠くに移った”ことを示した…多分これが気持ちを静めることができると考えて…でもそうならない」

また、ゲイ&レズビアン医療機関(Gay & Lesbian Medical Association)のジョエル・ギンズバーグは「多くの同性愛者が、もしゲイ遺伝子が特定されたら、結果として差別、胎児検診、そして同性愛者を取り除くために堕胎さえするのではないかと恐れている。しかし、もし性的指向が不変の特性であれば、差別に対しての判決はもっと法廷に委ねられそうだ」と言う。(10/16/07 Advocate)

11/19/月

HIV陽性患者のドラマティックな増大、年間5.8〜6.3万人
Washington Blade誌によると、感染のコントロールと回避センター( Centers for Disease Control and Prevention=CDC)は米政府の発表よりも50%も多くのHIV陽性の患者が増えていることを警告しているそうだ。最近一年間の患者は5.8万から 6.3万ケースだと言う。CDCのホームページでは、最近年間4万人に落ち着いていると報告されているが、関係者はこの数値拡大について知っており、来月にもこの報告が発表されることが期待されている。ある関係者は、新しい患者が増えたというわけではなく、HIV陽性者のケースを報告することが義務づけられたからだと言う。(11/15/07, Advocate)

******************************************
アメリカのHIV感染者の数字
 健康に関連する連邦政府職員は毎年何人ぐらいの人がHIVに感染しているかについての彼らの査定を出しているが、保護グループは35%かそれ以上増えていると言っている。U.S. Centers for Disease Control and Prevention (CDC,感染のコントロールと回避センター)はその数字は来年まで発表できないと言っている。 CDCは新しいHIV感染者は毎年4万人増えていると査定しているが、今週アトランタであった国のHIV感染回避会議で、保護グループは5万5千かそれ以上だと反論している。HIV/AIDS Mobilization Projectのジュリー・ディビッズは、HIV感染者がすごく増えているのか横ばいなのかははっきりしないがこの査定よりはずっと上まわると言う。そして、「どっちにしても、これは感染回避があまり効果的ではないことを示している」と言う。
  新しい査定は新しいテクノロジーによる方法によって行われているが、統計的な推測も使われているとCDCのケビン・フェントンは言う。 「この査定は、さらなる分析と、複雑な新しい方法と査定自体の精度を確実にする厳密な科学評論のために提出された」とも。
 その数字は、同輩による医学雑誌によって慎重に評価された後に、来年早々発表されることになっているとCDCの職員は言う。このようにHIVとエイズ感染の統計が移行したのは初めてというわけではない。 先月、国連エイズ代表は世界中でのHIV感染者の数の査定を4千万から3千3百万になで切りした。その 変化はほとんど新しい研究と分析法の結果だと言う。(12/4/07 Advocate)

******************************************
LGBTの老齢化に関するプロジェクト(National LGBT Aging Project) が50万ドル(5千万円以上)の助成金を受ける

National Gay and Lesbian Task Force(タスク・フォース)とServices and Advocacy for GLBT Elders (SAGE) という二つのサポートグループがArcus Foundation's Gay and Lesbian Fundから LGBTの老齢化に関するプロジェクトのキャンペーンの助成金を共同で受けることになった。そのプロジェクトは同性愛者の老齢化とともに、そのサポートと基盤を作る公共政策を促進するものだそうだ。

タスク・フォースとSAGEのプロジェクトは4つの目標を定めている。
1)全米のLGBT老齢化のネットワークのための行動に基づく指導力を提供すること
2)LGBTの高齢者の大人のために政策上の勝ちを得るための方策を練ること
3)全米中のコミュニティにLGBT老齢化政策保護の受容れ基盤を築くこと
4)LGBTの老齢化の問題はもっと広い範囲での老齢化対策の議論の一部であることを確かめていくこと (注:ここには mutual respect =お互いの尊重 の考えが入っていますね!)

SAGEのアダムズ代表は「56歳を過ぎる LGBTの人たちは次の20年間で70%増える。この人口統計の波は、風土的不可視性、細分化、およびLGBTの年取った人々が直面する差別の結合なのだが、この国家による最初の支持の努力に、その波は加えられた緊急措置である。」と言う。 (11/15/07, Advocate)

11/18/日

全米で今年選挙に立候補した71人のLGBTのうち、少なくても31人が当選

  これは「変化への途上だ」とチャック・ウォルフ(president and CEO of the Victory Fund)は言う。さらに「我々は他の人が我々のためにする政治や政策を黙って見てはいない。もっと同等の、公平なアメリカを築くために積極的に活動し、闘う。我々は将来勝つことができるだろう」と言う。当選した人の中には、ミシガン州フェンデール(Ferndale)市長のクレッグ・コーヴィ(ゲイ)、ニュージャージ州の下院議員リード・ガスシオラ(再選、ゲイ)、ジョージア州リヴァーデールの市議ミッシェル・ブルース(トランスジェンダー)などがいる。2008年には100人のLGBTが立候補するだろうと言う。(11/7/07, Advocate)

******************************************
マレーシアでゲイ・セックス・パーティが摘発され37人逮捕

  マレーシアでは同性愛行為は違法であるが、ゲイ・セックス・パーティに警察が介入し、イギリス人一人と中国人一人を含む20歳から45歳の37人(中国系マレーシア人)が逮捕された。場所は北ペンナン島のフィットネス・センターでそこで働いている三人も加わっている。警察は「同性愛行為は我々の文化や生き方に反する」と言っている。会場からはゲイ・ポルノ雑誌、ポルノ・ビデオ、コンドーム、ジェリーなどが見つかったそうだ。そこでは定期的にそういうパーティがあったと見られ、所有者は有罪になればセンターのライセンスを取り上げられると言う。また観光とテクノロジーで有名なペンナン島の、他の似たような施設も摘発される可能性があるという。現在のイスラム教マレーシアでは同性愛自体が罪になるわけではないが、「ソドミー」が罪になると言う。罰は最高20年の懲役とむち打ちだそうである。(11/7/07, Advocate)

******************************************
イギリスのゲイのカメラマンがガーナでソドミーの罪で有罪

 
63歳のロス・マックロードはガーナのアクラ空港でドラッグの捜索をされたところ、ガーナの若い男性とセックスしている写真の入ったディスクが見つかり逮捕された。ガーナをはじめ西アフリカの国々(ケニア、セネガル、ナイジェリア、ウガンダ、スーダン、モーリタニア)では、同性愛の行為は違法だとしている。マックロードと相手のガーナ人の19歳の少年、エマニュエル・アダは法廷で有罪になった。2人はインターネットで知りあい、マックロードがガーナを訪れ、2人で国内を旅行しながら、写真を撮ったもの。なお、南アフリカ共和国では昨年「同性婚」が合法となり、話題をよんだ。(11/7/07, Advocate)

11/2/金

ノース・カロライナ駐屯部隊のHIV陽性の兵士が無防備のセックスをした罪で起訴

  25歳のジョニー・L・ダルトンはオンラインで知りあった17歳の少年と安全ではないセックスをした罪(ほかの罪もある)で40か月服役することになった。(これは一般の裁判でなく軍の裁判)さらに彼は軍でのランクの取り下げと不名誉な退役を課せられた。ダルトンは06年11月にHIV陽性であることがわかり、無防備なセックスはしないように、命令されていた。この事件は17歳の少年が定期の血液検査でHIV陽性であることがわかり、母親が軍に報告した。
また、ノース・カロライナ州の法律は、コンドームを使わない限りHIV陽性者がセックスをすることは禁じ、相手にHIV陽性者であることを告げることを義務づけている。(Advocate

******************************************
ロスアンジェルスの警察(LAPD)がゲイとレズビアンに対しての差別を禁止

  ロスアンジェルス市の議会は31日市警察でゲイとレズビアンの雇用と昇進に対して差別を禁止することに同意した。「ロスアンジェルス・デイリー・ニュース」によると、その法案は、14歳に脅されたゲイの元警察官、ミッチ・グロブソンがLAPDを訴えた事件を元に、12対0で通った。議会はグロブソンに弁護士料として70万ドル払うことにも同意した。彼の事件は1993年にLAPDが差別に関しての政策を変えることにもつながった。
議会はまた、ゲイとレズビアンの問題に関連して警察官の研修、サポートプログラムの設置を促進すること、そのための新しい求人をすること、その際の背景をチェックするための質問を変えることにも同意した。
LAPDはウィリアム・ブラットンの指導のもとでゲイとレズビアンを積極的に雇用している。(Advocate)

******************************************
ジンバブエ(アフリカ)で HIV陽性のレートが下降

  ジンバブエで HIV陽性が下降したことが政府によって報告された。それに関連してエイズでの死亡も下降している。15歳から49歳の人々の間で去年は18.1%だった HIV陽性が、今年は15.6%になったという。エイズによる死亡者は一週間に2500人だったのが、2214人に下がったそうだ。 (Advocate)

10/30/火

3人に1人のゲイ男性がパートナーから被害

  最近の調査(シカゴ大学心理学部マッキマン教授とエリック・ヒューストン大学院生)によると、ハワード・ブラウン・ヘルスセンターを訪れた817人のゲイ男性のうち、32%以上がパートナーから口頭、肉体、性交上の暴力を受けた経験があると答えたそうだ。その中で被害に遭いやすいゲイ男性は、異性愛の女性と同じく、教育程度が低い、低収入、落ち込む性格、精神的病気にかかっている、薬物に溺れている人で、セックスに対しても無防備だという。( Advocate

10/25/木

シュワルツネーガー知事、「同性婚」法案に二度目の拒否権行使

  知事の姿勢は同性婚議案が憲法上合法的かどうか法廷が裁いた方がいい、そしてカリフォルニアでは同性婚を法的に認めるべきかどうか疑問だというものだ。Equality Californiaという性的マイノリティのための政治的活動団体(こういう活動団体はどの州にもある)の代表、ジェフ・コアズは、「同性婚の反対サインはカリフォルニアや全米の同性婚を求める声に対して将来的にどんな意味を持つか?」という質問に対して楽観的な見通しを次のように 語っている。

Equality Californiaは知事を”教育する”機関として働いてきて、他のゲイに関係する法律の改革に大きく貢献してきた。議会が議案を通過させたのは事実で、今度は二回目なので新しい議員も含まれている。議員の期間(再立候補)は制限があるので、およそ三分の一の議員が新しく、一回目の議案通過の時はいなかった。賛成した43人の下院議員うち、23人が新しい議員だ。上院は3人が新しい。そして今回は大きな差で上院下院を通過した。05年に反対した2人の議員は今回賛成にまわった。それはEquality Californiaのロビーイングの結果だ。それは社会の人々の意見の変化の結果だ。同性婚賛成に投票した議員は簡単に再選されている。だから我々は大きな進歩を見ることができる。知事のコメントも前回と変わった。彼は法廷がこの決定に正しい場所だと言っている。 (Advocate)

10/18/木

子どもにバース・コントロール・ピル?
 
  10月17日メイン州ポートランド市の教育委員会(日本と違い委員は選挙で選出)は7対2でキング(K)中学校の生徒(11歳〜14歳)にバース・コントロール・ピルを与えてもよいと決定し、全米で波紋を呼んでいる。その決定には熱のこもった議論が展開されたが、子どもにとって何が一番必要かが最優先された。使う前医師かNP (ナース・プラクティショナー)の診断が必要である。反対側の理由は、(1)子どもを癌の危険にさらすことになる、(2)メインでは個人のプライバシーを守る法律があるため、子どもは保健室でピル(費用は公共負担となる)をもらっても親に報告するかどうかは自由だということだ。つまり親が子どもの行動を知らないという情況を支持することになる。
 K中学校では去年保健室を訪れた生徒134人のうち、5人がセックスに積極的であると答えている。昨年までの4年間にポートランドの3つの中学校では流産を含まない17件の妊娠(結果は堕胎)が報告されている。関係者は「親は子どものセックスをできるだけ遅くしたいと思って反対するかもしれないが、現実にセックスに積極的な子どもがそこにいる時、性感染症や望まない妊娠を防ぐ方法を彼らに注意しなくてはいけない。これはセックスを奨励しているのではなく、生徒が大きなお腹をして学校を歩くという情況を避けるためである」とコメント。また市のスクール・ナース(学校保健看護師)・コーディネーターは、 「私達はどうして早期のセックスがよい選択ではないか生徒ときちんと話す。しかし、現実に一部が積極的であることは変わらないので、守る必要がある」と言う。この決定に賛成した一人、中2の娘を持つ母でもあるセラ・トンプソンは「この申請は快適なものではないが、実際に子どもに伝えるべき情報を与え、価値観を議論する責任感を持つ親がいる一方で、そうでない親を持つ子どももいる。それには学校が責任を持つべきだ」と言う。ちなみに、全米の1700の学校クリニックのうち、約30%はコンドームの提供をはじめとする他の避妊法を奨めるという。
 このニュースがより大きな議論をかもし出している理由は、政治政策による「性教育の後退」にあるとナンシー・ギブズ(レポーター)は言う。「禁欲教育」を支持する側は清教徒的な論理に捕らわれ、子どもに結婚前のセックスは自分をだめにすると警告し、その結果子どもは離婚の恐怖に繋がるメッセージを受け取り、性感染症や望まない妊娠により追いやられると言う。また、「理解できるセクシュアリティ教育(comprehensive sexuality education あるいは、ファミリー・ライフ教育)」を支持する側は、例えば少なくともコンドームを使えば、子どもが9歳でセックスを始めてもいいということの価値観や無関心に対して議論をすることに反対しているようだ。多くの親は両方の長所を取るように願っていると思われる。05年のある調査では、78%がバース・コントロールについて、76%が結婚するまで禁欲したほうがいいと公立校で教えるべきだという結果が報告されている。
 最近では禁欲教育(現政権下では連邦政府予算が供給される)とファミリー・ライフ教育の両方を取り入れた「禁欲プラス教育」というアプローチが人気があるという。保守派は「禁欲プラス教育」は禁欲を全然教えていないと反論する。ヘリテージ基金(Heritage Foundation)による調査では「禁欲プラス教育」は「禁欲教育」だけより6倍も多く避妊を教えるそうだ。セックスを早く始めない子どもと避妊をする子どもが両方のアプローチを受け、セックスに積極的になった時、過去15年間に見られるように、ティーンの妊娠・堕胎は下がるという。メイン・ユース・リスク行動調査によると、メインの中学生は、全米の多くの中学生と同じように、セックスを早く始めないようになっている。97年には23%だったのが、05年には13%に下がったそうだ。しかし性感染症は相変わらず高いので、価値観と事実を同時にきちんと教える性教育が重要だ。(10月18日TimeNPR等)
注:読み物によって(1)"comprehensive sexuality education program"と(2) "comprehensive sex education program" が使ってあるのですが、 (1)の場合はその言葉から性的指向なども入ります。(2)の場合は性的指向は入っていると思いますが、タイトルからは定かではありません。こちらの方には禁欲教育も含まれるみたいです。何を議論しても「定義」の中身を知るのは非常に大切なことだと思います。9月22日のコラムに「包括的セクシュアリティ教育」の内容を説明していますので、同時にごらん下さい。

10/18/木

ラテン系の親は子どもと性的指向について話すのを避ける傾向

 最近のある調査によると、三分の二のラテン系の親は性的指向について子どもと話すことを避けようとする傾向があるそうだ。しかし95%の親がそいういう情報は親が子どもに与えるべきだとしている。
  「学校や遊び場、社会でのいじめやゲイに関する侮辱の言葉はアメリカでは非常に日常的であり、それは子どもの自己尊厳、学業、一般的な成長に大きく影響する。性的指向について話すのは簡単だとは言えないが、子どもたちがいじめられる情況にうまく対処していくこと、価値観の違う他者を認め、敬意を払うことに役立つと思う」と調査を指導したアメリカ精神衛生のデイビッド・シェーン(CEO of Mental Health America)は言う。 調査はさらに26%の子どもたちが両親と性的指向について話すようになったと報告。70%の親が子どもと性的指向について話す用意ができていないとしながらも、そのうちの63%が性的指向などの違いによって他者に間違った取り扱いをするのは悪いことだと親が子どもに教えるのは重要であると言っているという。また、76%の親がゲイであることを子どもたちがからかうのは大きな害であると言っているそうだ。
 ラテン系の家族でのコミュニケーションの欠如は悪い影響を与えるという結果に現れている。例えば22%の親がゲイの生徒がいじめに遭っているということを全く知らないそうだ。しかし、59%の親がゲイの生徒に対するいじめが自分たちの子どもの学校で起きていることは認めているという。(Advocate

10/1/月

米連邦議会で「ヘイト・クライム(嫌悪に基づく犯罪)」の改正案

 現在の連邦政府の法律ではヘイト・クライムの対象は「種族、宗教、人種、出身国」となっているが、それに「ジェンダー(社会的性差)、ジェンダー自認(例えばトランスジェンダー)、性的指向(例えばゲイ)、障害」を加え、事件が起きた場合に連邦政府が調査に参加するという改正案が再度議会に提出され上院を通過した。ブラウン上院議員によると、ブッシュ政権下では実現が難しいと思われたそうだが、上院では民主党51人に共和党9人が加わり、賛成60、反対39であった。ブラウン議員は、各地域や全米レベルでのサポート団体の運動に加えて、『一般市民の選挙の結果が大きくモノを言う(注:06年の中間選挙で民主党が過半数になった)』と強調する。
投票前にケネディ上院議員は『もしアメリカが創始者たちの理想、つまり全ての人の自由と正義のために立ち上がるというなら、ヘイト・クライムと闘うのは国が最優先すべきことだ。この改正案は、海外でのテロリズムに対処するごとく、我々のまわりに存在するテロリズムに対処するようなものである』と演説した。
下院を通過すると次の2年間連邦政府が事件の調査、法廷の費用として10億ドルの援助をすることにもなる。ただし、大統領が拒否権を使う可能性も大だ。(Advocate

9/22/日

ニューヨーク州で「禁欲教育」の切り替え

スピツァーNY州知事は10月からブッシュ大統領の政策である「禁欲教育」を止め、「包括的セクシュアリティ教育(comprehensive sexuality education)」を全州の公立校で課すことを発表した。GMHC(Gay Men’s Health Crisis)のマージョリー・ヒル代表は「HIVが若いゲイ、バイセクシュアルの男性、異性愛の黒人女性の間で広がっている現実を見る時、適確な情報や、避ける方法を教えることは必須です。彼らは自分を守り健康に過すことが必要です」とコメント。GMHCの2003年の調査では、63%のニューヨーク市の学校が市の要求する、資格を持った保健教師による性教育の授業を供給していないことがわかった。また、一般的に、どの学年でもHIVとエイズに関する適確な教育が行われていないことも報告されている。(Advocate

ちなみに「包括的セクシュアリティ教育 comprehensive sexuality education」というのは、「禁欲教育(Abstinence Education Act)」に対するもので、「ファミリー・ライフ教育(Family Life Education Act)」とも呼ばれている。これは基本的には(1)適切な年齢に応じた、(2)医学的に明確な、(3)宗教を持ち込まない、(4)禁欲は妊娠や性感染症を防ぐ唯一の方法だと教えない、(5)性交を経験した若者を無視したり、禁欲の価値を強調したりしない、(6)避妊やHIVとAIDSを含む性感染症の危険を避ける全部の方法をはじめ、健康に関する正否両面の知識や情報を提供する、(7)セクシュアリティについて家族のコミュニケーションを奨励する、(8)どうやって断るか若者に方法を教える、(9)酒やドラッグが行動の決定にいかに悪影響を及ぼすか教える、教育で、さらに、次の点で若者たちを指導するように州政府に通達されている。

(1) 青年期から成人へと変化して行く過程での体力的、感情的、生理的、あるいはホルモンによる変化に対する知識を得ること
(2) 各個人の人生において望まない妊娠やHIVとエイズを含む性感染症から自分を守るのに必要な知識やスキルを学ぶこと
(3)セックスにおいての男性がとるべき関わりと責任についての明確な知識を得ること
(4) 健康な生活を送るのに必要な態度、価値観、スキルを身に付けること。態度、価値観にはボディ・イメージ、性役割、人種や種族の多様性の容認、性的指向、その他が含まれる。
(5) 目標設定、意思決定、人との交渉や協議、コミュニケーション、ストレスの対処などのスキルを身に付けること 
(6) 自己に対しての尊厳や肯定的な人間関係の構築を促進すること。それには友人関係、デート、恋愛関係、結婚、家族関係、その他が含まれる。
(7) 教育と職業の成功に焦点を合わせながら、大人の社会に入って行くための準備ができるようにすること。それには就職に必要なスキル、自活、経済的自立、働ける能力を身に付けることに重点を置くこと。(資料参照

私が見学したルイストン市の高校の保健教師は上記のいくつかの課題を授業に取り入れていた。またある調査によると、一般に現在90%の大人が「ファミリー・ライフ教育」を希望しているという。州は選択できるが、ブッシュ政権下では「ファミリー・ライフ教育」を選択すると助成金を受けることができないということらしい。

8/9/木

同性愛者は異性愛者よりも投票率が高い

 2004年のアメリカ国政選挙ではゲイとレズビアンの投票率が一部で異性愛者の投票率の二倍に達することがサンフランシスコのコミュニティのマーケット調査で明らかになった。大統領選挙部門では92%のゲイ男性と91%のレズビアンが投票している。ただ、2004年の中間選挙ではゲイ男性84%とレズビアン78%と落ちている。(その理由は調査していない。)一般の投票率は2004年は61%、2006年は40%だった。
 この数字を見ると、政党は「多くのゲイ、レズビアン投票者に対して注意を払い、利口にならないといけない」ことを示していると調査したトム・ロスは言う。「我々はもっと政治に関与し政策に熱心である」と付け加えた。(8月9日 Advocate) 

8/9/木

ニューヨーク市のコンドーム無料配布キャンペーン、一か月で500万個使用

 市は長年これを行っているが、使用を促進するため最近箱のデザインを新しくした。これはブルームバーグ市長政権下で一つの旋風で、プログラムが始まって一か月で500万個も配布されたと報告された。以前は一か月150万個の配布だったという。それは、820万の市民のうち、10万人がHIVかエイズ患者であり、毎年患者が発生しているので、性感染症を減らすため市が行っている一つの政策である。
 健康局によると、多くの団体が無料コンドームを申込んでいるという。ただし、人気のあるマンハッタンの寿司・バーなど健康局の要請でコンドームを置く場所もあるという。店主によるとコンドームは入口に置かれ、すぐなくなるそうだ。他に、エイズサポート団体、美容院、洋装店、ナイトクラブ、喫茶店、レストランなどにも置かれ、100万個はこの部類に入る。
 市は無料コンドームの注文をサイトでも受け付けている。カソリック教会は市長の政策を批判しているが、市長はこれは宗教に忠実かどうかの問題ではなく、健康に関する危機を解決する実質政策であるとしている。(4月6日 Advocate

8/9/木

「同性婚」を受容れる内容の法案支持が75%で、マサチューセッツ州議会を通過

  6月14日ボストンの州議会で、同性婚を支持する条例が151対45人で受容れられた。これは改革案で、それに必要な50人の賛成が得られなかったため。1月には62人だったので、17人がこの半年で意思を替えたことになる。パトリック知事の説得や、全米、地域の当事者とサポート団体の運動が功を奏しているそうだ。ある女性議員は「家の芝刈りをしてくれる人が仲の良いレズビアン・カップルなのでずっといてほしい」、またある男性議員は「幸せそうなゲイ・カップルに会ったので、支持が必要だと思った」とコメント。日本と違って周りに同性愛者の姿が見える。論理的には2008年の11月に投票が行われることになっているが、反対者は新しい改革案を一から作らなくてはいけないので、実質的には2012年まで問題ないという。(6月15日 New York TimesBoston Globe)
これまでに同性婚が法的に認められている国はオランダ (2001年) 、ベルギー (200年3)、スペイン (2005年)、カナダ (2005年)、 南アフリカ共和国 (2006年)である。

7/12/木

私事ですが、4月末から7週間日本に帰省、その後1週間デンバー郊外の友人を訪問していたので、ニュースから離れていました。生活がやっと自分のペースに戻りましたので、またニュースの翻訳をしたいと思います。この3か月の間にも、マサチューセッツ州議会で76%の支持を得て、「同性婚」の法案が通ったことが、報道されました。

32回目の PrideFest
 
7年ぶりに訪れたデンバー近郊は今発展途上で、人口も増えて(230万人)います。見慣れないChristian University という大きい建物や教会が見えたので、友人のメアリに聞くと、ゲイやレズビアンの人たちが受容れられるので増えて大きくなった・・・とのこと。メアリは、いとこがレズビアン、友人のひとり息子がゲイ、小学校教師の元同僚もゲイ、という環境にいるせいか、ゲイやレズビアンは10%以上いると思うと言う。車はないし、時差ボケで時間がめちゃめちゃなこともあって、参加はできなかったけど、滞在中の6月23〜24日、デンバーであった32回目の PrideFest (プライド・フェスティバル公式サイトはこちら) のニュースが、ロッキーマウンテン・ニュース(新聞)に載ったので紹介します。(Rocky Mountain News

(1)目的はストーンウォール・ライオットを記念し、性的マイノリティの人権の主張確認をするため。デンバーだけでなく全米で行われている。
(2)このフェスティバルには、去年2日間で延べ20万人の参加者が集まった。今年はそれより少なかったが、屋台の店だけでも240もあった。(この人数は一ケタ間違っているのではないかと何度も新聞を見直したぐらいびっくり・・・!)
(3)市の職員がgrand marshalとして安全保護に当たった。
(4)子どもも40人パレードのイベントに加わった。子どもの参加は初めて。

コロラド州は保守的なほうですが、デンバー市(人口約60万人)は進歩的なようです。
(1)1990年に性的指向に基づいた差別を禁止する条例ができたが、その後、議会で「改悪案」が採択されたため、それを恥じたウェリントン・ウェブ前市長は法廷にゆだねた。法廷の決定は、「憲法に反する」とするウェブ前市長と同じものだった。ドメスティック・パートナーの登録制度は彼によって始められた。
(2) 現在ジョン・ヒッケンルーパー市長の政権には6人のオープンリー・ゲイが任命されている
(3) 市職員のうち、75人(のカップル)がドメスティック・パートナーの福利を受けている
(4)866のカップルがドメスティック・パートナーの登録をしている

*写真が全部うまく入らないので除きました。興味のある方は公式サイトをごらん下さい。

3/3/土

ニュージャージー州は全米で3番目の同性のシビル・ユニオン制度を受け入れる州

になりましたが、百人ぐらいの同性カップルが、異性愛の結婚したカップルと同じ法的な権利を19日(月)に受けることになりました。さらに12組以上のカップルが今週後半に登録することになっています。 これらのカップルは他の州や国ですでにシビル・ユニオンか結婚を申込んでいました。今まで登録を申込んだことがないカップルは、申込んでからシビル・ユニオンのセレモニー(官庁で「結婚」登録証をもらう際行われる「結婚」宣誓式)まで72時間待たなくてはならないそうです。 マーティ・フィンクルとマイケル・プレイクは22日(木)にセレモニーをする予定でしたが、「これは今自分たちができる結婚に一番近いこと。」彼らが月曜日サウス・オレンジの町舎で結婚登録証書をもらった時、職員や友だちに祝福されました。

州の最高裁が同性愛カップルも異性愛の結婚カップルと同じような権利をもらうべきだと決定した2か月(足らずの)後、州の議会は急いでシビル・ユニオン制度を通過させました。同性婚の支持者はシビル・ユニオンは最高裁の決定と同じ権利を与えていないとして告訴するかもしれないと言っています。また同性婚を許可するように議員に働きかけるつもりであることも明らかにしました。 一方、保守的なグループは同性婚を阻むために、シビル・ユニオンを禁止するなどを入れた州憲法の改正を要求して運動すると誓っています。ニュージャージー州では憲法の改正には有権者の承認が必要で、10月に行われた調査によると、同性婚よりもシビル・ユニオンの方がいいと思っている人々が多いそうです。シビル・ユニオンによる利点の一部は、同性のカップルが養子養女の獲得、子どもの親権、パートナーの入院時の看護及び 医療決定、雇用主が申し出る伴侶のための健康保険などの使用などの権利が獲得できることです。また、シビル・ユニオンのパートナーは州の法廷でパートナーに対して証人として尋問されないことになります。

しかし、合衆国政府と多くの州ではこのユニオンは認めていません。その意味は、例えば、一人が亡くなった時、そのパートナーは亡くなったパートナーの国民年金の利益を受けることはできません。また一方が他の州で入院した場合、パートナーの病院での看病や見舞いが許されないかもしれません。現在マサチューセッツだけが同性婚を許可しており、コネチカット、バーモント、カリフォルニア州(ドメスティック・パートナー制と呼ばれる)がニュージャージー州と同じような法律を施行しています。

月曜日は 「大統領の日」という祝日にもかかわらず、州内の多くの市町のオフィスが開けられ、同性カップルのために登録を受け付けるサービスが行われました。アスブリー・パーク、コリングスウッド、ランバートヴイル、サウス・オレンジでは少なくとも20カップルが登録申し込みをしました。トーマス・マニックス(44歳のビジネス・アナリスト)とケヴィン・ピラはアスブリー・パーク市庁舎に登録する最初のカップルになるべく日曜日11時半に来ました。この登録と機会に、ガーデン・ステイト・イコールティと呼ばれるゲイのサポートグループがスポンサーになって、彼らは木曜日に小さな結婚式を行う予定ですが、多くの他のカップルと同じように、シビル・ユニオンができる権利ができたのは嬉しいけど、彼らの関係が結婚と認められることをのぞんでいると言いました。<Advocate、2/21/07>

******************************************
カナダ政府とビル・ゲイツはエイズ・ワクチンを開発する研究所を設立するために合計1億1900万ドルのプロジェクトを作ると発表した。ステファン・ハーパー首相はカナダのHIVワクチンのための新しい基金として 9530万ドル、またビルとメリンダ・ゲイツは2400万ドルを約束したと公表しました。ゲイツの33 billion(?)の基金はエイズやその他の感染病の世界のリーダーとなっていますが、また貧しい発展途上国も助けている。ハーパー首相は「カナダとゲイツ基金によって、我々は安全で、効果的で、だれでも手に入れられる、世界中で使えるエイズのワクチンを肺発することに貢献できるだろう。みんなが見てきたように、HIV/AIDSは多くの健康危機の中でも一つの心が痛むもので、これは現時代一番大きな化学的なチャレンジの一つだろう。」とゲイツと共にオタワでコメントを述べた。 このお金はカナダに施設を作り、カナダ人科学者が世界中の科学者と働けるようにサポートするのに使われる。目標は10年間にワクチンを生産化することだ。

ゲイツは「カナダ人の指導性は、Global HIV Vaccine Enterprise(地球上のHIVワクチン生産)、つまり2003年にHIVワクチンの開発のために作られた世界中の独立機関の連帯、の傘下に可能かもしれません。その時私たちは、個人の会社や政府ではこのチャレンジは難しいとわかりました。事実、多くの機関が一緒に働くことが必要です」と語っている。その機関によると、2005年には5百万人の新しいHIV感染者が発生、現在世界中で4千万人の人々がHIV/AIDSとともに暮していると言う。 またゲイツは、「エイズとの闘い、結核、マラリアなどに対する世界中の政府と民間機関の提携の成功のによって、抗レトロウィルス薬処理を受けられたHIV陽性患者の数が140万に上がった。しかし、毎年増えている感染者の数には追いつけない。科学者はこれは一番難しいワクチンだが、最率先してやるべきことだということに同意するだろう。」と付け加えた。

エイズによって、世界中で2000万人以上の人が亡くなっており、アフリカでは一番の死亡原因、世界では4番目の主な死亡原因になっている。<Advocate、2/21/07>

3/1/木

2月22日のFamily Medical Leave Laws (FMLA) ニュースのフォローアップ(その後)。
この法律の改正に2月28日公聴会が行われ、17人が証言をしました。その中には次のような二つのいい話も含まれていました。

バンゴーに住むサンディは死にそうなパートナーの介護をするために仕事を休むことができました。それは、親切な同僚たちがサンディがパートナーのために休めるように、自分たちの休みを返上してあなを埋めてくれたからでした。

チャールズのパートナー、デクランも末期癌で死ぬところで、ホスピスに入っていました。チャールズはデクランの一番の看護人(近親者)でした。チャールズの場合幸運にも、雇用主は、メイン州の雇用者はドメスティック・パートナーも含めて家族の看病のために休みが取れるようになるとわかっていました。(注:これは昨秋11月に通過した「メインでは同性愛者を住居、仕事などで差別しないことを認める」という法律のことだと思います。)

メイン州ではこの法律もあるし、サンディもチャールズも本当は同僚や雇用主に肩身の狭い思いをする必要は全然ありません

2/27/火

第79回アカデミー賞についてのニュースを二つ。

今年のアカデミー賞の多様性は過去との比較になりません。まず司会がレズビアンのエレン・デジネレスによって行われ、同じくレズビアンのメリッサ・エスリッジがオリジナルの歌部門(映画"Inconvenient Truth"(不便な真実)の''I Need to Wake Up'' )でオスカーをもらったのをはじめ、主演男優賞を黒人のフォレスト・ウィッテカー、助演女優賞を同じく黒人のジェニファー・ハドソンが受賞、また、黒人のエディ・マーフィーも助演男優賞にノミネートされていました。「硫黄島からの手紙」をはじめ、スペインの映画など作品、俳優も国際色豊かでした。
メリッサは舞台に上がる前、妻の唇にキスし、コメントの中で堂々と「私の妻に・・・・」と献辞を贈っていましたが、彼女は2003年にタミー・リン・マイケルと公式にセレモニーを行って以来、テレビのインタビューなどでは、堂々と「私の妻」を使っています。子どもも育てています。そのメリッサのコメントは『ゴアに感謝します。地球について心配するのは民主党、共和党に関係なくみんながグリーンです。多分テレビを見て、「えっ、彼女は妻と言わなかったか?」と言っている人たちもいたでしょう。でもオスカーをもらったんだから、その喜びを表すのに妻にキスするのは、たいていの人たちがする当たり前のことでしょう。』といったものでした。
エレンは、これまでの人種、宗教(ユダヤ人など)、性的指向に対する否定的観念と比べると、『すごく多様ですばらしい夜でした。さらに言うと、黒人やユダヤ人やゲイがいなかったら、あるいは「オスカー」という名前の人物がいなかったら、オスカーも今日存在しません。考えてみてください』と言っています。<Advocate

******************************************
エイズの犠牲になった中国の孤児についての映画が最優秀短編ドキュメンタリーを受賞しました。中国人のエイズ活動家のルディ・ヤンとトーマス・レノンによって作られた“The Blood of Yingzhou District(ヤンツー?区の血)”は、アンフイ(Anhui)区におけるエイズの恐怖と衝突している伝統的な中国の家族の責任と取り残されている宿命を描いています。
「そのフィルムについては聞いていないが、それは人々が気にかけていることでいいことです。というのは、この問題はずっと続くのに、忘れられることがあるのが恐いからです。」とHIV陽性のエイズ活動家リー・シージ(ヘナンHenan区)は評価しています。中国にはHIV/AIDSの人が65万人いると推量されていますが、健康の専門家によると、それは一般の人々にも広がっているそうです。アンフイAnhui区は1990年代のエイズ・スキャンダルの中心でした。人々が不衛生な、国立も含むヘルス・クリニックに血液を売り、国のエイズ流行の中心になったからです。この区もそうでした。リーは血液を売ったのではなく、輸血によって感染しました。

「中国でフィルムを作ることは、私にとってはとても感情的な旅でした」とヤンがLAの劇場の控室で言っていたと中国のニュース社がレポートしています。また「悲しい話が多くて、どれを入れるか、入れないか、編集するのは大変でした」とも言っています。ヤンの友人で、香港をベースにした4千人のエイズ孤児をサポートしているチ・ヘン(Chi Heng) 団体のチュン・トはこの件に関して芸術的にもドキュメンタリー的にもこれまで何もされてなかったので、この賞は中国でのエイズについて、特にエイズ孤児について、皆の知覚を促すと思います。」と言っています。エイズ孤児のことについて話す時、みんなはアフリカのことしか考えません。でも中国ではまだ本当にシリアスな問題です」と言っています。彼によると、中国当局は7万6千人のエイズ孤児がいると推測しており、その数は2010年までに26万人に上るだろうということです。しかもこれは多分少なく見積もった場合だそうです。<Advocate

2/22/木

2月12日のFamily Medical Leave Laws (FMLA) のニュースのフォローアップ(その後)。
この法律の改正についてデニス・デモンという州議会議員による支持で、2月28日公聴会が行われることになりました。また、改正をパスさせてほしいと議員に送られてきた手紙が3通紹介されています。

#1)
勤勉な人々が困った時、仕事を危険にさらさないで家族や親類をサポートすることができるようにすることは常識的なことです。 FMLA法は、従業員が病気の配偶者、親、または子どもをサポートするためにある一定の期間を休み、世話をすることができるようにする法律です。しかし現在は、異性愛者は20年連れ添った重病の配偶者をサポートすることはできますが、同性愛者は、20年連れ添っていても重病のドメスティック・パートナーをサポートするために休みを取ることができません。メインではゲイやレスビアンの人々は結婚することができないので、ドメスティック・パートナーをFMLAに含むようにするべきです。修正案に是非賛成してください。

#2)
FMLA法に同性愛の労働者を含まないことによって、私たちは彼らに仕事を確保するか、あるいは家族の世話をするかという不可能な選択を強いています。ドメスティック・パートナーと彼らの子どもを含めるために法を修正することは、同性愛者や彼らの家族を保護するだけではなく、異性愛者と同じように、同性愛者に対する主要な差別をなくすことを明らかにするキーにもなります。この改正は、家族の絆を強め、サポートすることになり、また同性愛の労働者の問題は減少されるでしょう。修正案に是非賛成してください。

#3)
FMLA法に同性愛の労働者を入れないことによって、私たちは彼らに仕事か、あるいは家族の世話かという過酷な選択をせまっています。ルウは、癌だと診断された34年間連れ添ったパートナーの面倒を見るために職場からの休みを必要としましたが、雇い主はくれなくて結局仕事を辞めました。FMLAを修正することは、ルウのようなメインの人々が助けられることになります。ルウと彼のパートナーは2000年の米国の国勢調査で報告された同性カップル約4,000組の1つです。 これらの家族の多くは子どもを育てています。約30%のレズビアンの家庭には、18未満の子どもがいます。約20%のゲイの家庭にも18未満の子どもがいます。異性愛者と同じように、彼らにも、医学的な緊急事態、出産、および養子養女縁組みなどがあり、仕事と家族の世話のバランスをとる必要があります。修正案に是非賛成してください。

メインにも長年カップルとして暮しているゲイ、レズビアンの人たちがいて、「結婚」を希望しています。その何人かを紹介しているドキュメンタリー・フィルムがYouTubeで見られます。英語ですが、興味のある方はどうぞ。The W ay Life Should BE: Marriage in Maine

2/21/木

アメリカのNBCテレビは時々"To Catch a Predator"を実況中継で報道しています。その9回目のテキサス州でのおとり捕獲が20日の火曜日に放映されました。中心になってキャスターを勤めているのはクリス・ハンセンです。これはローティン(13歳、14歳)の子どものふりをした大人が、サイトのチャット・ルームにおとりのメールを書き、それに返事を書いてきた大人が子どもが一人で家にいることがわかった時「会おう」と言うので、その約束をします。(このおとりというのはPerverted-Justiceという社会正義を行いたいと思っている民間機関の人々で、中には被害者としての経験を持っている人たちがいます。)NBCテレビが家を借り、警察と協力して待っているところへ、「子どもとのセックス」を目的として大人が来ます。年齢、職業、人種などは様々ですが、今のところ全部男性です。中には、カメラ、コンドーム、ビールなど色々持ってきたりする男性、このテレビ番組を前見たことがある男性、裸になる男性などいます。彼らはチャットルームで相手にいろいろな「性的な誘い、欲望、質問、提案」を書いたり、自分の性器の写真を送ったりしています。その大人たちは捕まり、拘置所に入れられます(保釈金を払って出られます)が、裁判を受け、また刑務所に入ることにもなります。アメリカでは同意があるにしろ、ないにしろ、17歳以下の男女にポルノ行為をしたり、性的行為をしたりすると犯罪です。また、サイトやメールでポルノ行為をしたり、性行為を誘っただけでも、(州によっては大きい)罪になります。

今回はハンセンが予期しないことが一つ起こりました。一人が捕まる前に自殺したのです。
ルイス・コンラッド・ジュニアは隣接しているカウンティーの地方検事補でした。 その前には選出されて20年以上も検察官をしており、法曹界では知られた存在でした。しかし、彼が土曜日の夜、性的に明白なチャットをしたことと、おとりの「十代の少年」にポルノの写真を送ったことが証拠として示されており、また、おとりとの電話の会話も残されていました。 彼はマーフィーのおとり捕獲の家には現れませんでしたが、テキサス州では人を重罪で告発するには、 オンライン・チャットは、十分な証拠になります。 それで、マーフィー警察は彼の家に逮捕に行きました。しかし、罪に向かい合う代わりに、コンラッドは自殺を選びました。(拳銃あるいはライフルで自身を撃った。)私たち(取材陣)は彼がどうして自殺を決めたか分かりませんが、コンピュータにどんなものを残しているかみんなに知られたくなかったことは確かです。警察によると、コンピュータにはたくさんの情報が入っていましたが、全部鍵がかかっており、それを開けるために、製造元に送られているそうです。<MSNBC>

このように多分小児性愛者であるだろうと思われる人々がいて、子どもが犠牲になっています。中には「止めたくても自分では止められない」と訴える人もいるそうです。このような問題は「性教育」だけで片づけられるものでしょうか。また子どもの犠牲者を作らないためには、どうすればいいのでしょうか。アメリカでは「治療」機関やプログラムがあり、そういうのを受ける人もいるようです。

2/17/日

香港での研究によると、特に中国のゲイ・コミュニティではドメスティックな(家庭内)虐待が行われているそうです。異性愛カップルのパートナー虐待に比べると、ゲイとレズビアンの虐待は60%も多いそうです。LGBTの人権サポート・グループによって行われたその調査では、同性のパートナーの虐待で苦しんでいる人はカップル全体の16%に当たり、異性愛カップルは9%だそうです。同性愛カップルの虐待の一番顕著なものは「雇用主や家族に同性愛者であることをばらす」という脅かしだということです。
虐待は普通暴力的虐待しか考慮に入れられないようですが、個人に親密な関係を持つ他の個人による精神的な虐待、個人の自信をなくさせるような言動、性的暴行、脅かし、家計のコントロール、パートナーのセクシュアリティを告発することも含んでいます。

同性によるドメスティックな虐待は世界の国々で次第に注目を集めるようになっています。カリフォルニア州では1月から、相手をドメスティック・パートナーとして登録する同性のカップルは、反ドメスティック・虐待プログラムのために、23ドルを払わなくてはいけません。それは、異性愛カップルに行われているプログラムと同じようなもので、州のそのプログラムの基金にしています。

イギリスでは特にレズビアンとゲイのカップルが虐待の犠牲者の可能性もあるとして、2004年にDomestic Violence Crime and Victims Act 2004(家庭内暴力による犯罪と被害者法)が制定されました。 その法律では、同性カップルは行為の差し止め命令を受け、そして、同性愛カップルの犠牲者が異性愛カップルの犠牲者と同じ保護を得るようになっています。

統計(American Journal of Public Health、2002年)は、4人に1人のLGBTの人々が家庭内暴力に苦しんでいるか苦しむだろうと示唆しています。アメリカの男性同性愛者の19パーセントが、この5年間「親密なパートナー」による肉体的な虐待を報告したそうです。(Advocate

******************************************
ロンドン・フリー・プレスというカナダ紙によると、トロントの警察当局は、多様性を進展させる一つの努力として種族、宗教、性的指向など多様な個人を雇うことにしたそうです。先週末、当局は市のゲイ地域でリクルートをしました。市警察のゲール・スティード(Constable)は、「私たちの奉仕を市の多様なコミュニティを反映したものにしたい。私たちは誰にも性的指向を聞きません。ただ市を代表する人たちを雇いたいだけです。」と言っています。
「警察がそういう目的でゲイ・コミュニティに来るなんてすごい。これはすごく肯定的な励ましで、警察が私たちをサポートし、歓迎していることを示している」とリクルートのセッションに参加したマイク・シュナイダーはコメントしました。セッションはトロント市警察当局で行われたリクルート行事の一つでしたが、ドン・コール(staff sergeant)は「これは特別なグループの人々をリクルートすることを証明するものではなく、誰でも参加できるセッションです。私たちは割当てに合う人々ではなく、最良の人々を捜すべきで、どこに最良の人々がいるのかまだわかりません」と言いました。 (Advocate

******************************************
ニューヨークのカソリックの指導者たちは、市の「コンドームで地域を暖めよう」という運動で、職員が、地下鉄テーマのコンドームを配布することにより、混乱を促進し、社会の評判を落としたとして鋭く批判しました。 ニューヨーク市は、バレンタインデーにいたる所でボランティアに無料の新しいコンドームを配布させましたが、その一ヶ所は、マンハッタンの中間地区のセント・パトリック大聖堂を含む街角でした。
カソリックの指導者たちは、その計画は「悲惨であり見当違いである。性感染症から守る唯一の方法は結婚前の禁欲と夫婦の間の信義である」と言いました。また、「私たちの政治的指導者が、コンドームで地域を覆うことによって不適当な性的活動を奨励する場合、私たちのコミュニティのモラルを保護ないことになります。」と、ニューヨークの大司教区のエドワード・イーガン枢機卿、、およびブルックリンのニコラス・ディマジオ司教は共同声明を発表しました。彼らは72万ドルかかったという費用について「本当のことときちんとしたことを育てることが遠くに追いやられ、他に費やされたということでしょう」と言いました。
「失礼ながら、イーガン枢機卿とディマジオ司教とは異なる考えを私たちは持っています。」と、スツ・ロエザー (マイケル・ブルームバーグ市長のスポークスマン)は言いました。ニューヨークの職員は目立つデザインと「ニューヨーク市コンドーム」という表記を特徴として、地下鉄網で使用される色と字体で、コンドーム包装紙を改造しました。その効果は例年の地域健康調査と共に明らかにされるでしょう。 (Advocate

2/13/火

ムンバイはインドの豊かな金融都市ですが、そこにある稀なセックス博物館におけるグラフィック展示は、HIV/エイズに関して、セーフセックスの真面目な講演より、もっと学べると何百人もの売春婦とその客たちを引きつけています。ヒンズー語で「親密であること」を意味するAntarangは一部屋に裸像の展示と、人体解剖のモデルと、ムンバイでよく知られた売買春街のイラストです。 そして、それはインドの唯一のセックス博物館です。アムステルダムやニューヨーク市のセックス博物館の魅惑に欠けていますが、Antarangでは「リンガム」(ヒンズー教徒の男根形をしているシンボル)が来訪者に挨拶します。それは主のシバ神、カマ経典の代表の一つとして、また概念、子どもの誕生、性感染症の行為を示す木製、及びプラスチックのモデルとして崇拝されています。

M.G. Vallecha館長は「セックス博物館はセックスとそれに関する全てのことを学ぶのに有効な場所です。」と取材者に答えています。この博物館は、インドでHIV/エイズと闘うための一つとして州政府によって維持されています。国連によるとインドでは5700万人の人がHIVで苦しんでおり、それは世界でも非常に高率で、専門家は、多くの人々が安全なセックスについてオープンに議論しようとしないので、その数は2010年までに4倍になるだろうと言っています。

インド全体にわたる当局は、性感染症に関する認識を広げるために「通りでの劇」や「コンドーム・パーティー」を含む様々な革新的対処法を試みています。ムンバイは、世界的ではないにしても、インドで最も大きく、また、仕事を捜し求めるために村を出てくる何百万人もの移住者の都市です。
Antarangセックス博物館は、2003年に開館され、その床にはスパーム(精子)を思わせるデザインのタイルが施されています。医療健康業務職員が売春婦とその客たちをそこに連れて行き始めた後に、彼らの間で人気が出てきました。「私たちの年間訪問者の主要な大半が、セックスワーカーと健康ボランティアです。」と館長は言っています。

セックス探求者の中にもまた、訪問する人もいます。 インドでは、多くの売春婦が彼女の維持の代価を払ってくれる1人の固定客の愛人として務めます。彼らはしばしば密接な関係を作り、時々一緒に博物館を訪れると職員は言っています。「最初博物館に来る売春婦ははずかしそうです。しかし、順次に自分たちが知っていると思っていたことについて、新しいことを発見します。」と博物館に売春婦と客を案内してきたManish Pawar医療健康業務職員は言っています。そして多くの売春婦が博物館のおかげで安全なセックスの必要性について学び、彼らの人生をよりよく変えることができたと言っています。「エイズについて話された時、多くのわからないことがありました。でもこの博物館に来て多くのことがわかりました。今私たちは客にコンドームをつけないなら、セックスはしませんと言います」と中年の売春婦の一人が取材に答えてくれました。

普通の人はあまり来ないそうです。「博物館が位置している領域は汚名をきせられています。だから、人々は来たくても、売春街で見られると汚名をきせられるので、来られないのです。多少の生徒や大学生は来ますが、私たちは、より多くの普通の大人に来て欲しいと思います。この博物館は目的に非常によく役立っています。私たちはこのようなセックス博物館をもっと必要としています。」と、Antarangの維持を助けているNirupa Borgesは言いました。当局は、より広い民衆を引き付けるために北売春街から離れている郊外で別のセックス博物館を開くことを計画しているそうです。 (Advocate

2/12/月

ブラジルの健康省はコンドームの自動販売機を学校に設置することを決めたが、世界でも一番大きいカトリック教徒国の両親がその考えに賛成するように新しい研究で批判を静めようとした。その新しい研究というのは、国連団体ユネスコによって行われたもので、調査したうちの2/3の両親が、政府に無料のコンドームと性教育をティーンに提供するように結論を下している。

これは多くのブラジルの親たちを驚かせた。1億8500万人のうち大部分はカトリックで、教会は、(急速に伸びている福音教会に負けそうだが、有力なまま)バースコントロールや結婚前の性交に反対しているからである。「健康省はそのことについて議論するのをもう恐れてはいない」とAgenor Alvares(Health Minister)長官はコメントしたが、カソリック教会の代表者からはコメントがもらえなかった。

ブラジルの健康省はエイズ防止プログラムの一貫として、10年間無料のコンドームと性教育を学校で提供してきた。そのおかげで、性感染症の流行を避けるのに成功した国として世界でも認められている。健康省は、コンドーム配布を増加させるために、専門学校がより良いコンドーム自動販売機を設計するように最近、コンテストを始めた。最も良いデザインを作った学生チームに2万5000ドルが与えられることになっている。試験的な販売機は早くて2008年に学校に設置される見込みで、健康省は販売機をバー、クラブ、24時間開業のガス・ステーションにも置く予定だそうだ。

ユネスコの調査はブラジルの半分の州から135校で行われ、それによると、13歳から19歳の生徒のうち45%が積極的なセックス・ライフを送っており、その中の60% から 70%が妊娠やエイズを始めとする性感染症を避けるためにコンドームを使ったと答えたそうだ。10%の生徒はコンドームが買えないので、使わなかったと答えており、また42%がたまたま持っていなかったので使わなかったと答えている。( Advocate

++++++++++++++++++++

=====Equality Maineという女性と同性愛者のサポート機関の運動の一例=====

差別はまだあり、人々を傷つけている!!

ルーは34年も一緒にいる同性パートナーが癌だと診断されたので、看病するために仕事から休みを取りたかったのですが、パートナーを医者に連れて行くための休みさえ、雇用主が快くくれませんでした。彼はパートナーの病気だけでなく、雇用主と闘わなくてはなりませんでした。彼は弁護士と相談しましたが、その後も勤務先で難しい立場になったので結局退職を余儀なくされました。

皆さんは雇用主がどのようにLGBTの雇用者を扱っているかという法律を変えるのに力を貸すことができます。EqualityMaine(皆が同等なメイン)は現在、ドメスチック・パートナー(ゲイやレズビアンのパートナー)も含めたFamily Medical Leave Act(家族の病気の際の休職法)の改正のために(陳情)運動しています。この法律が通ると、同性愛者でもドメスチック・パートナーやその子どもが大病になった時、あるいは子どもが生まれたり、養子養女をもらう時、10週間の休み(ただし無給)が取れるようになります。

ここで皆さんができることがあります。
1)もしあなたが休職に関してのエピソードがあれば、それを私たちに教えてください。多くの人があなたの話を聞くことは、つまり法の通過に関係する議員があなたの話を知ることは、非常に重要かつ意義あることなのです。<このメールアドレスか電話番号にお願いします。>

2)私たちが議事堂で9時から5時まで定期的に運動できるようにサポートをして下さい。つまり、献金をお願いします。いろいろなイベントを計画していますので是非参加して下さい。

◎ダンスパーティ:2月7日
オーガスタのアイリッシュ・パブで

◎ミーティング:2月24日
バンゴーでコミュニティ・メンバーや活動家、議員が一緒に議事堂でLGBTの問題について話し合います。

◎LGBTをサポートする人々や友人の夕食会<詳しくはサイトで>

◎EqualityMaineの賞の授与式と夕食会
3月10日ポートランドで

私自身はこの団体の活動に直接参加したことはまだありませんが、情報はサイトでも見られるし、グループメールで時々情報が入ってきます。日本でも尾辻さん、上川さん以外にもっと議員を巻き込むことはできないでしょうか。同性愛者の権利、人権を法的に認めるには、もっと多くの個人がカミングアウトしたり(簡単ではないことはわかって言っています)、選挙時に質問状を出すなどしたり、その結果を見て必ず投票に行ったりとか、「自分」が動かないと変わるのは、ずっとずっと時間がかかってしまいます。アメリカでは、08年の大統領選に向けて候補者が続々名乗りをあげていますが、ほとんどが「ドメスチック・パートナー」や「同性婚」など同性愛者のことについて話しています。

2/8/木

 

 

ジョン・アメチという元NBA(プロ・バスケットボール)選手がNBA選手としては初めて「Man in the Middle」という自伝の出版前にカミングアウトしました。彼はペンシルベニア州立大学でプレーした後、オーランド・マジック、ユタ・ジャズ、クリーブランド・キャバリアで5シーズン、プレーしました。またヨーロッパでも3年間プレーしました。彼はアメリカの主要なプロ・スポーツ(バスケット、野球、フットボール、アイスホッケー)の中では6人目にカミングアウトした選手になります。

多分一番有名なオープンリー・ゲイのプロ選手である、マルチナ・ナブラチロワは多くの若いゲイ・レズビアンの自殺流行を防ぐために運動選手のカミングアウトは必須だとアメチの決定を称賛しています。『子どもたちが自分は世界中で独りぼっちだと感じないためにもすごく重要です。私たちは大人だから一人ではないと知っているけど、子どもたちはそうではない。彼(アメチ)が、自分自身に自信をもって育つようにと多くの子どもたちを助けたことは確かです。』

2002年にカミングアウトしたラインマン、ツアロ(Tuaolo)は、『彼は真実を話すことでどのぐらいの人々を救ったか気が付いていないだろう。またカミングアウトは彼自身に大きな安堵になるだろう。こういった全部のストレス、ひいてはディプレッション(落ち込み)を持って生きることは、秘密を隠している人として対処していかなくてはいけないということで、カミングアウトしたら、本当に自分自身を解放できる。自分がカミングアウトした時は刑務所から出たような気持ちがした』と言っています。

アメチ(200〜220cm?、センター・ポジション、平均のシュート6.2点、リバウンド2.6、2003年に引退)はイギリス人で、現在英国でテレビタレントとして出演、マンチェスターでアメチ・バスケットボール基金を設立してバスケットボールの指導などに貢献しているということです。自伝には、高校の頃セクシュアリティに気が付いたこと、彼のキャリア、チームメートやコーチとの関係、ユタ・ジャズにいる時に少しオープンになったこと、ソルトレイク・シティやその他のNBAの都市でゲイ・クラブに通ったことなどが書いてあるそうです。また、アメチはジャズ所有者のラリー・ミラーを「偏屈者」と呼び、元チームメートのカール・マローンは、排外主義者であり、ヘッドコーチのジェリー・スローンは彼を嫌っていたと書いています。

アメチによると、彼がゲイかどうか聞いたのは元チームメートのグレッグ・オスタタッグだけだそうで、その時「グレッグ、何も心配することはないよ」と答えたそうです。本の中で彼が「マリンカ」と呼んでいるのは、出版者によると、現ユタ・ジャズのロシア人選手、アンドレイ・キリレンコだそうです。キリレンコの態度は次に紹介するように暖か味のあるものです。

アメチのユタでの最後のシーズンのクリスマスの後、マリンカが「除夜の鐘パーティ」によんでくれました。招待状には彼は「自分の気に入った友だちしかよばない」と説明し、その後「ジョン、どうか必ず来てください。もし誰か特別な人がいるのなら、パートナーを連れて来るのも大歓迎です。(セクシュアリティが)どんな人でも僕には何でもありません。」と書いてあって、アメチは涙をこぼしそうになったそうです。残念ながらアメチ自身、自分のパーティを計画していたので、そのすてきな招待を受けることができなかったそうですが、非常に感動したアメチはマリンカに500ドルもするシャンペンを届けたそうです。<キリレンコはモホーク風な髪型をしたり、ユニークな感じのチームプレーヤーで、チームは好調ですが、自身は今季ちょっと不調に苦しんでいるみたいです。ちなみに私はNBAのファンです。>

『全体の交換はリベレーション(発覚)でした。 マリンカの寛大な申し出で、そのシーズンは、もっと辛抱することができました。 また、それは、私自身のプライバシーに関するパラノイア(偏執)と不可抗力な願望で、何人かのチームメートに疑いを抱くという利益を与えていなかったことを示しました。同性愛の人々には、家族からさえも否定される歓迎と所属の感覚は、私には世界を意味しました。特に結局人生の最良の日々を提供してくれた変な砂漠の中の州の恐ろしいシーズンのただ中では・・。』

ーー続きーー

NBAのコミッショナー、デービッド・スターンは「選手のセクシュアリティは重要なことではない。我々は多様性を持っている。言えるのはそれだけだ」とコメントしました。

オーランド・マジックのグラント・ヒル選手はマジックではアメチを知らなかったと言いながら、「ジョンがしたことは現在プレーしている人あるいは引退している人の多くにカミングアウトすることの快さか自信を与えたと思う。」と彼が公表したことを称賛しました。

しかし、クリーブランド・キャバリアズのルブロン・ジェームズ選手は、「ゲイであることを公表した選手がNBAで生き残れるとは思わない。チームメートとの間では信頼が一番大切だ。もしゲイで、ゲイであることを認めなかったら、その人は信頼できる人とは言えない。チームメートとしては信頼が第一だ。我々はお互いに信頼している。ロッカールームではそこでだけしゃべる事柄もある。正直に、そこでは信頼は本当に大きな要素だ」とコメントしました。
<<このメッセージに対してTVのインタビューでアメチは「ゲイであることを言えば言ったで疎外される可能性があるし、言わなくてもそれとわかれば「正直ではない、信頼できない」として疎外されるし、ゲイにとってはどちらも選び難い状況ですと答えていました。追記2/13/07>>

フィラデルフィア・76サーズのシャヴィリク・ランドルフ選手は「それは新しい状況だ。その人がゲイであることを自分に直接持ち込まなければ、僕は大丈夫。ビジネスであれば、僕は問題なくその人と一緒にプレーできる。でも、ロッカールームでちょっと変な雰囲気ができるかもしれない」とコメントしました。

アメチがカミングアウトしたというニュースは他の選手を驚かせました。フィラデルフィア・76サーズのスティーブン・ハンター選手は「本当? 本当に彼はゲイ? この頃では人が二重の生活ができるということが証明されている。僕はたくさんのTVショーで、結婚した男性がゲイ男性と一緒にいたりとか、いろいろなタイプのバカなこと、病的なことを見ている。」と言いながら、「僕はゲイのチームメートでもうまくやっていける。その人が自分に対して個人的に来ない限り、大丈夫。それにその人がバスケットボールをし、いい人間であれば、大丈夫。」ともコメントしています。

オーランド・マジックのパット・ギャリティ選手は「みんなの反応はNBA全体でいろいろ分れている。ゲイの人たちは、いい人間、いいチームメートとして受け入れてくれるチームメートか、ゲイであることで難しい状況を与えるチームメートか、どちらかに当たるだろう。ゲイの人がバスケットボールをしていようが、オフィスで働いていようが、それは真実だ。それが今の現実だ」と言っています。

"Outside The Lines"というテレビ番組のインタビューで、アメチは「ティーンの時性的指向に気がついたが、ペンシルベニア州立大学とキャバリアズとマジックでは隠していたこと、NBAには他にもゲイの選手がいると信じている」等、話していました。
「たくさんいるかどうかは知らない。でもいくらかいると思う。でもそのことについては話したくない。いくらか関与しているが、それは個人的なカミングアウトの過程で、彼らの問題だ。ゲイ・コミュニティや外部からプレッシャーをかけられたり、押されたりするべきではないと思う。」
『あなたは彼らと話しましたか?』
『何人かと話したけど・・・』
『カミングアウトに関してひるんでいるのはどうしてですか?』
『それは恐ろしいという見方です。それは恐怖なんです。”選手たちの全世界は人々に見られていて、その時彼らはNBAスーパースターあるいはNBAプレーヤーである”という考えに重きを置いている人々がいます。だから、そういう態度をとると、どんな変化も生理的破滅、感情的破滅、経済的破滅でしょう。』
(Reported by Chris Sheridan、ESPN)(Advocate)(Advocate

2/7/木

 <エイズ>新規感染者914人、発症者とも過去最多に
厚生労働省エイズ動向委員会は7日、06年のエイズウイルス(HIV)の新規感染者が914人、発症しているエイズ患者も390人(速報値)と報告制度が始まった85年以来、ともに過去最多になったと発表した。献血者のHIV陽性率も10万件あたり1.744人(05年1.468人)と過去最多。同委員会では性交渉による感染が増えているとして、積極的な予防と早めの検査受診を呼びかけている。感染者の9割が男性、経路では男性同士の性的接触が半数を超えた。年齢では20代が前年より減ったものの、30、40代で感染が増えている。保健所などで実施しているHIV抗体検査の件数は06年で11万6550件(05年10万287件)を記録、過去10年間で最も多かった。岩本愛吉委員長は「検査数の伸びもあるが、感染そのものも増えている。早めの治療が本人や周りのためになる」と話している。【北川仁士】毎日新聞ニュース[ 02月07日 20時38分 ]
++++++++++++++++++++
「妊娠」チェイニー副大統領質問拒否 “政争”世論は二分 
【ニューヨーク=長戸雅子】チェイニー米副大統領がCNNとのインタビューで、同性愛者であることを公表している娘のメアリー・チェイニーさんの妊娠に関する質問を「ルール違反だ」と遮ったことが論争を呼んでいる。チェイニー副大統領は同性愛に否定的なブッシュ政権のナンバー2。同性愛者の家庭で育つ子供に対する法的保護の必要性が議論される中、政治家として旗幟(きし)を鮮明にすべきだ、いやプライバシーの問題だ−と世論は二分している。

「政治家として旗幟鮮明に」「プライバシーの問題」
問題のインタビューは1月25日にCNNのウルフ・ブリッツァー記者が行った。チェイニー副大統領に、メアリーさんの妊娠について保守派団体から「結婚している男女の関係の外で子供が生まれることへの疑問や批判」が出ていることへの考えを尋ねた。副大統領は「いうことはない」と述べ「6人目の孫が生まれようとしているのはうれしいが、その質問はルール違反だ」と答えるのを拒否した。記者が食い下がると副大統領は「論点からそれている」「(公正な質問という)考え方には同意しない」と反論した。

 これに対して同性愛者の権利擁護団体「ナショナル ゲイアンドレズビアン タスクフォース」は「全く適切な質問だった」とCNN側を支持。30日付のニューヨーク・タイムズ紙では客員コラムニストが「副大統領自身の支持層は娘の妊娠を常識外れと批判している。彼は『ファミリー・バリュー』(米保守派的家族観)を切り札としてきた」と指摘した上で、副大統領の回答拒否について「『自分はルールにあてはまらない』という強制的なメッセージだ」と批判した。

 保守派の論客として知られるニュース・キャスターのビル・オライリー氏は「回答する義務はない」としつつも「チェイニー氏は同性愛問題の政策決定に関与している」と記者の質問は妥当とする意見を述べた。同性愛問題に詳しい在米ジャーナリスト、北丸雄二さんは「同性愛カップルとその子供への法的保護はプライバシーの域を越え今最も重要な人権問題だ。チェイニー副大統領は困難な質問から逃げている」と批判する。一方、保守派の同性愛者のブログ「ゲイ・ペイトリオット」は「ブリッツァー記者はチェイニー氏とファミリー・バリューを旗印とする団体の間にある緊張のようなものを画面に映し出したかったのだろう」とメアリーさんの妊娠を政治問題化しようとの意図があったと分析。家族のプライバシーの問題として回答しなかった副大統領の判断を支持した。当事者のメアリーさんは31日にニューヨーク市内で行われたパネルディスカッションで「私の子供は政争の具ではない。(質問は)節度を超えている」と語った。

同性愛カップルの子供は…生殖補助技術の進歩とともに、さまざまな家族の形が誕生する米国では、同性愛カップルの子供の扱いが大きな社会問題になっている。女性の同性愛カップルが子供をほしい場合、精子バンクから精子を購入したり、男性の友人に精子を提供してもらったりするなどの手段がある。実際に妊娠、出産するため、産んだ女性が母親であることに議論はなく、法的問題も生じない。しかし、そのパートナーにも親権が認められるかどうかについては州によって扱いが異なる。

 男性の同性愛カップルの場合、養子をとるしか子供を持つ方法がないわけだが、同性愛カップルが養子を持つことを禁止する州もあり、同性愛カップルの養子をめぐって裁判になるケースもある。フロリダ、ユタ、ミシシッピ州などは養子を認めていない 。マサチューセッツ州は全米で唯一、同性愛カップルの結婚を認めている。メアリーさんらが住んでいるバージニア州は同性愛カップルの結婚を認めていない。欧州ではオランダやベルギーでは同性愛者の結婚が合法化されており、英国では同性愛のカップルにも通常の結婚と同じ法的権利を与えている。(杉浦美香)<産経新聞2007/02/07 03:08>

1/31/水

ドイツの12歳のキムという女の子が世界で一番若いトランスジェンダーとしての治療を始めた。男の子、ティムとして生まれたが、キムは二年前に公式にトランスジェンダーと診断を受け、ホルモン治療を受けることになった。 英米では、一般的に、医者はGRS(ジェンダー再生手術)は患者が18歳にならないと受け付けないことになっている。Harry Benjamin International Gender Dysphoria 委員会のガイドラインは手術は大人になる前に行われるべきではない、ホルモンは16歳以下の子どもに与えられるべきではないと言明されている。

しかし、多くの精神的、身体的診察の結果、ドイツの医者たちは、「始めてもよい」という診断を下した。キムの両親もすぐに治療を始めることに積極的である。父親はドイツの雑誌にキムが女の子として生きることについて「私たちはキムを、“問題だ“ではなく”女の子“として見ています。私たちの生活は驚いたことに普通です。」と言っている。しかし、キムは思春期になると、反抗とフラストレーションを示すと言う。 「その行程で、私たちは彼女が顔の髭や声変りに恐れを抱いていたことがわかりました。」 キムのように若い年代で治療を始めるのは、一般的ではないが、キムの医者たちは、男性として育つのは心理的なダメージを起こすかもしれないので、本人にとって最良の決定をしたほうがいいと主張している。

フランクフルト大学でトランスセクシュアリティの権威であるバーン・メイエンバーグは「キムは幸福で安定した、精神的に成長した子どもである」と診断書に書いている。さらに彼は、「早期子ども時代からすでにそういうはっきりした希望があったことは疑いがない。キムが男性として育つことは本当に間違っている。こんなにはっきりしたケースは非常に稀である」と言っている。 マット・バーバー(Concerned Women for America)は自分の長期にわたる診断をふりかえりながら、右派のウェッブサイトで「このかわいそうな子どもの状況は、同性愛の議題の破壊的で、暗くて、不吉な本質に明るい光を投げかけます。しかし、ティムの両親や医者は、ティムのジェンダーの混乱に対して原因になるかもしれない感情的、化学的問題を訴えるよりも、同性愛のロビー(陳情、圧力運動)の当てにならない、ふわふわの平等や誇張や宣伝を助けることになります。彼らは、ティムから子どもの父となる能力を奪おうとし、彼を恐ろしく傷つけ、さらに混乱させようとしています」と言っている。 (Advocate
++++++++++++++++++++
2つの全国的なサポートグループ(The National Gay and Lesbian Task Force and the National Coalition for the Homeless)は、両親と衝突し家出した何万人ものゲイやレスビアンの若者に影響する家のないことーー彼ら曰く「ホームレスという流行病」ーーを無視しているということで、連邦政府を起訴した。彼らは家出した若者の20%から40%がLGBTであると言っており、その数は毎年575,000人から 1600万人に上ると推測している。マット・フォアマン(NGLTF専務)は「この流行病への国家の応答は恥さらしであるという以外ない」とコメント。彼は連邦議会に、来年までに認可されなくてはいけないという家出、ホームレス、いなくなる(あるいは誘拐される)子どもを守る条例のための予算の計上を増加するように勧告した。そして、初めて、特に同性愛の若者を支援するためのプログラムを高めることを対象とすべきだと言う。これらのグループは、ホームレス施設、NGLTF、およびホームレス連合は、同性愛に対するハラスメントの事件を引用しながら、いくつかの避難施設は同性愛者の若者だけを対象に設置されるべきだと勧告。 また、彼らは、ホームレスの若者に役立つように公的資金を求める組織のスタッフには、同性愛の若者たちを有能に、そして公正に扱うという証明を求めることが必要であると言っている。

12月に行われた「ホームレスという流行病」レポートには4分の1のゲイ、レスビアンの若者が、両親に性的指向を知られた後家を追い出されていると報告されている。さらに多くの同性愛の子どもがカミングアウトの段階で暴力を受けた経験を持っていると言う。一度ホームレスになると、これらの若年層は同輩より精神的健康問題、ドラッグ乱用、および性感染症に傷つきやすいとレポートは報告。 レポートを書いたNGLTFの政策分析者、ニコラス・レイは、ホームレスの同性愛の若者のおよそ3分の1が「生きるためのセックス」 つまり、お金、食物、衣服、またはドラッグを得るためにセックスに従事していると言っている。またレポートは、ホームレスの若者のための既存のプログラムを評価して、公的資金が不十分であり、そのために2004年には6,000人以上の若者がプログラムから追い払われたと断言した。さらに、ブッシュ大統領が、教会経営の避難所プログラムがサービスを求めている同性愛の若者を差別する状況につながるかもしれない信仰組織に対して連邦基金を優先したという懸念を示した。

ニューヨーク市で5年間ホームレスの経験をした25歳のゲイ、ディーロ・シントロン(Dilo Cintron)は、彼の使用した1つの避難施設のスタッフが非常に冷淡であったと言う。例えば、彼が洗濯室で攻撃されていたのに介入することなく歩き去ったということがあったと言う。 レイというミシガン州のホームレス施設のゲイの若者は、他の若者と区別するためにオレンジ色のジャンプスーツを着るように要求されたと言う。

このレポートは同時に同性愛のホームレスの若者たちに効果的なサービスを行っているプログラムも紹介している。グリーン・チムニー(ニューヨーク市)、ウォルサム・ハウス(マサチューセッツ州ウォルサム)、ルース・エリス・センター(ミシガン州デトロイト市)、オゾン・ハウス(ミシガン州アンアーバー)、アーバン・ピーク(コロラド州デンバー)である。 (Advocate
++++++++++++++++++++
ボストンの再開発の権威は全米で最初のLGBTに友好的なリタイアメント・ホーム(退職後の住居)を建設することを認めた。しかし、ボストングローブ誌は、ストーンウォールというオードボン(区)でのその開発は、まだ市のゾーン(区域)委員会の承認を待っていると報告している。そのプロジェクトは、建物の高さが問題になったが、最近近隣の住民の承認が得られた。オードボン地域委員会(Audubon Circle Neighborhood Association)長のジャック・クレイトンはグローブ誌に建設に関しての問題はストーンウォールに入居するかもしれない人々の性的指向とは、何の関係もないことを明確にしている。ほかの開発プロジェクトと同じで、その区域にコンドを持つ人が、建物の高さを見て、スケールをはるかに超えるものなので、近隣のゾーン法に従ってもらいと単に主張しているだけであるという。住民と開発者が同意し、ゾーン委員会が承認すれば、75フィートの高さの建物が建つことになるという。 バイヤー(買う人)の一人、ジョイ・マルコディはすでに手付金を払っており、入居できる日を楽しみにしている。「ニューヨークや全米に広がる私の友人はこのプロジェクトに興味しんしんです。私たち団塊世代は年取ってからどこに住むか決めなくてはいけません。私たちは文化、進歩性、人々を受け入れる環境に住みたい。」 (Advocate

1/11/木

ジョージア州のホワイト・カウンティ(郡)当局とGSA(同性愛の生徒をサポートするために同性愛と異性愛の生徒が一緒に行うクラブ活動の用語 gay & straight alliance)の生徒を代弁するAmerican Civil Liberties Union(ACLU)の間で話し合いが行われました。ホワイト・カウンティ(郡)当局がホワイトカウンティ高校でGSAのクラブ活動を認めなかったからです。GSAの設立者の一人、チャーレーン・ハマーソンは、「学校が正しい決定をしてくれ、この件が片づいてハッピーです。」とACLUに語りました。GSAの名前はPeers Rising in Diverse Education (PRIDE)と言います。 「この決定には2年もかかりました。でも私たちは、この学校で同性愛の生徒に対する脅威に対して闘い、多様性を受け入れるることをいつも確信していました。このことは全部の生徒にとって本当にいいことです。」学校側はLGBTの生徒(9年生から12年生――日本の中学1年から高校1年に当たる)に対して差別を許さない政策施行と、同性愛がからんだいじめをなくするために、毎年教師の研修会をもつことに同意しました。

ジェームズ・エセクス(ACLU のLGBT Projectのディレクター)は、「これはこの件に関わった人たち全員とこの高校の全生徒にとってすごい勝利です。私たちは、全部の生徒がPRIDEを含む課外活動に参加できるようになることをサポートできたこと、また学校側が受け入れてくれたことが嬉しいです。これで全生徒にとってこの学校が安全な場所になることを信じています。」とコメントしました。この高校がGSAが設立されたすぐ後非公式活動クラブだからとして禁止した後、2006年2月にACLUがホワイト・カウンティ学校区を訴えました。ACLUはこのケースを連邦政府の同等アクセス法(Equal Access Act)に当たるとして、学校はどんなクラブでも、人権に関する他の形式のものでも、同等に取り扱うべきであると主張していました。5か月後、連邦裁判所は学校に対してGSAや他のクラブ活動を許可するように命令しました。

サバンナ・ペーサーは「この法廷での闘いの間、私は他の親たちが望んでいるのと同じことーー私の子どもにとって学校が安全な環境であることを望んでいました。私は二人の娘を誇りに思っています。かれらは心や頭を変え、この件について大きな役割を果たしました。これは学校全体にとっていいことであり、私たちにも本当にハッピーな日になりました。」とコメント。サバンナの娘ケリーはPRIDEの創始者の一人(今はもう卒業している)で、もう一人の娘リンジーもメンバーです。ケリーは2005年の「アドボケイト・パーソン」に選ばれました。エセクスは「Equal Access Actは生徒にGSAであろうが宗教であろうがどんなクラブでも許されることを保証しています。ホワイト・カウンティ高校の生徒は今それを知り、実行することができます。」とコメント。このようなGSAをめぐる法的闘争はソルトレーク市、カリフォルニア州のオレンジ・カウンティ、インディアナ州のフランクリン・タウンシップ市、ケンタッキー州のボイド・カウンティ、ミネソタ州のオセオ市などで勝利を得ています。(Advocate
++++++++++++++++++++
メリーランド州モントゴメリー区の教育委員会(地域で選挙で選ばれた人たちから成る)は、同性愛を入れた新しい性教育のカリキュラム(指導要領)を承認した。しかしトピックは、ゲイ、レズビアンの意味の説明に限られているとワシントンポストがレポート。日本の中学2年生と高校1年生に当たる8年生と10年生の最後の課(レッスン)では、どうして人が同性愛者になるのかはほとんど触れていない。それは教育者たちが、同性愛は「生まれつきだ/得とくしたものだ」「正しい/間違っている」など定義を異にする地域からのプレッシャーに抵抗しているからである。

最小に含むプランを要求する反同性愛のグループによる提訴が予期されている。これらのグループは2005年の春版のカリキュラムを示し、連邦裁判官を説得している。連邦裁判官のアレキサンダー・ウィリアムズ・ジュニアはそのカリキュラムが一つの同性愛の見方、「同性愛は自然なことで道徳的にも正しい生き方である」を示していることがわかった。

不特定多数によって選ばれ承認されたレッスンは、モントゴメリー区の学校で、初めて、性的指向と同性愛のトピックを紹介することになる。裁判所による介入を避けるため、その教材は春に多くの中学高校で試験的に使われることになっている。 予期された中で、ルース・ジェイコブズ(Citizens for a Responsible Curriculumという同性愛者も含む機関のメンバー)が最初となり、「同性愛に関して何も否定的なことを言うことは絶対許されない」とそのカリキュラムを妨げるために提訴した、とポスト誌に語った。 (Advocate
++++++++++++++++++++
新しい調査によると、次世代の人たち(現在18歳から25歳までの人)は、楽観的で、寛容であり、民主党支持、同性愛者に好意的な人が多いとわかった。
1)彼らの47%が同性婚を支持し、48%が民主党を支持している。
2)2004年の投票率は54%(25歳以上の投票率は74%)。
3)同性愛者、人種、移民に対してもっと進歩的な考えを持っている。
4)他の世代と比べると、新聞を読まない、テレビやラジオでニュースを聞かない傾向がある。
5)両親と親しい関係を保ち、彼らのアドバイスや経済的援助をもらう傾向がある。
6)特定のサイトやオンラインをよく使う。(50%以上)
7)尊敬する人は有名な人よりも身近な人が多い。しかし、芸能人は政治家よりももっと多くリストに挙げられている。
8)入れ墨、体にピアス、髪を反伝統的な色に染めるなどの傾向がある。 (Advocate

1/8/月

闘論:夫婦別姓の法制化 沼崎一郎氏/稲田朋美氏」@毎日新聞
法制審議会が1996年に選択的夫婦別姓導入の民法改正案を答申して11年。自民党内の根強い反対で政府案提出は見送られ、超党派議員による立法も繰り返し廃案となっている。こうした棚上げ状態の中、職場などでは旧姓を用いる通称使用の普及が進んだ。今、改めて法制化の是非について聞いた。【構成・望月麻紀】

==============
 ◇通称は一部の特権 「幸せ格差」是正せよ−−東北大教授・沼崎一郎氏

 夫婦別姓は着実に社会に浸透してきた。官庁や大企業では通称使用の制度化が進み、若い層では事実婚も増えた。国際結婚による別姓カップルも増え、地方にも広がっている。
 夫婦別姓の法制化に反対している山谷えり子首相補佐官、高市早苗・内閣府特命担当大臣も仕事上は旧姓を使い続け、夫婦別姓を実践している。一方で中小企業や、大企業でもパート労働者や派遣社員は、通称使用が認められないことが多い。つまり夫婦別姓は、政治家や弁護士、公務員、大企業の正社員といった一部の特権と化している。夫婦別姓でも格差問題が生じているわけで、非正規雇用の増加とともに拡大傾向にある。これは法制化を避けてきた政治家の責任だ。
 格差解消には民法改正が絶対必要だ。少し前の調査になるが、連合が98年に加盟803組合を対象に調べた結果では、旧姓使用不可は63・6%を占め、理由の最多は「法律が認めていない」だった。事実婚では、夫婦間に財産相続権がなく、子供の共同親権も持てない。これも差別だ。
 「家族が崩壊する」という反対意見は減っている。01年の内閣府の調査では、過半数の人が「夫婦別姓は家族の一体感に影響しない」と答えた。一人っ子同士の結婚の場合など、親の姓や位はいを継ぐ必要から夫婦別姓の戸籍を求めるカップルも多い。「家と先祖を大事にする」ためにも民法改正が必要なのだ。
 子供への影響を心配する声はあるが、姓の違いで親子の情が薄れるわけではない。「子供がかわいそう」というのは、違いを認めない日本社会の「いじめ」の発想そのもので、夫婦別姓を選ぶカップルへの「差別するぞ」という脅しであり、人権侵害だ。氏名は個人の基本的人権なのだから、子供の姓は出産時に決め、15歳で子供自身が選べる仕組みを作るべきだ。
 政治家が本当に家族を重視するなら、なぜ家族を壊している経済格差と暴力の問題に対処しないのか。小泉内閣以降、賃金は増えず、労働時間が延びるばかりで、家事・育児が圧迫されている。ドメスティック・バイオレンスや児童虐待も深刻だが、十分対応するには人も予算も足りない。
 「幸せ格差」が広がっている。夫婦別姓の不平等も是正すべき格差の一つだ。

 ◇家族像破壊を招く 例外認める必要ない−−自民党衆院議員・稲田朋美氏

 夫婦別姓に賛成するかどうかは、法が理想とする家族像をどのようなものとすべきかという価値観の違いによるだろう。現行の家族法が予定する家族とは「同じ姓、そして法的手続きにより夫婦となったものと、その間にできた子供」である。
 私が夫婦別姓に反対する理由は、夫婦別姓は家族としてのきずなや一体感を弱め、法律婚と事実婚の違いを表面的になくし、ひいては一夫一婦制の婚姻制度を破壊することにつながるからだ。法律婚▽事実婚としての内縁▽重婚的すなわち違法な内縁−−の垣根が失われれば、現行の婚姻制度そのものが崩壊する。これは法が理想とする家族像の破壊である。
 社会生活上の不便については通称使用の拡大で解決すればよい。
 私も5年間弁護士活動をした後に結婚した。当時すでに弁護士会では、通称使用が認められていた。私は通称を使わずに夫の姓に変えて弁護士活動を継続したが、今となっては記憶にないほどの不便しか感じなかった。結婚すれば独身の時よりも、そして子供の親になれば親でない時よりも、不自由や制約があるのは当然である。
 夫婦別姓推進論者はジェンダーフリー推進論者が多く、彼らは根本的に伝統的な家族の姿に価値を見いだしていない。夫婦別姓を推進している人は「すべての人に別姓を強いるものではない」というが、例外のために原則論を曲げることが問題なのである。
 「氏名は人格権」という主張はつまるところ、カタカナであろうが、ローマ字であろうが、自分勝手に姓を登録できることに行き着く。子供が親の姓に拘束されるのも、「人格権」の侵害だというのか。
 「多様な価値観」を突き詰めて、同性婚、一夫多妻、何でもありの婚姻制度を是としてよいのか。例外を法的に保護すれば、法の理想を犠牲にすることになってしまう。
 夫婦別姓が法制化されていないのは、まさに選良としての政治家の判断によるものだ。法制審は専門家の集まりではあるが、民主的な決定の過程は経ていない。その答申は尊重すべきではあるが、最終的な採否は国民の代表である政治家が行うのが民主主義だ。

==============
 ■人物略歴
 ◇ぬまざき・いちろう
 文化人類学者。95年以来、夫婦別姓選択制と婚外子差別撤廃を求め民法改正運動に参加。
==============
 ■人物略歴
 ◇いなだ・ともみ
 早大卒。弁護士。05年福井1区で初当選。党新人議員でつくる「伝統と創造の会」会長。47歳。

毎日新聞 2007年1月8日 東京朝刊

1/3/水

マサチューセッツは同性婚が法的に認められている唯一の州でこれまでに約8千組が結婚しているが、昨日州の議員は同性婚を禁止する州憲法の改正案に投票し可決された。2008年の投票の質問を得るために、改正案(結婚は男女の間でされるもの)の支持者は17万の署名を集めたが、彼らはまだ2つの連続したセッションにおける、立法者の承認を必要としている。 賛成票を投じたのは61人で、反対は132人であったが、先へ進むための修正は50票だけを必要とした。もしこれが一般(住民)投票になり、住民がこれを承認すれば、マサチューセッツの既存の同性結婚を残すが、他の新しいことは禁止することになるだろうという。改正案の支持者は、それが結婚と同じぐらい重要だということを定義するには法廷でなく、人々が決定するべきだと言っているが、同性婚の支持者は、少数者の市民権は一般投票にすべきではないと言っている。

民主党の次期知事のデヴァル・パトリックは、主な議員に会って、投票をしないように促した。彼はそれを「良心の問題」と呼び、改正の過程が「差別が憲法に再び挿入されると考えること」に使用されていたと言っている。 火曜日がセッションの最終日であったので、投票をサボると、事実上、改正の努力は抹殺されたかもしれない。一方、上院議長は、同性婚支持者による議会操縦が票を逆にできる機会を残したが、憲法制定会議を開いたすぐ後に、投票を求めた。民主党の上院議員のスー・タッカーは「私は私たちが投票を行ったのを非常に誇りに思っています。私は、それは私たち議員が人々に負っている責任だと思います。また、同時に、私は反対票に投票したことを等しく誇りに思っています。」と声明した。 去秋票決せず改正を実現できなかったとき、改正の支持者とロムニー知事(共和党)は怒っていたので、 支持者は、最高裁判所にそれを訴えた。その時、裁判所は、議員たちが全く投票しないことによって自分達の本質的な義務を回避したと言って、介入するのにおいて無力であったと言明した。火曜日の投票のために州議事堂に到着する議員たちは、外でサインを振る同性婚支持者と、それに反対する群衆によって迎えられた。 ノートンの30歳の改正支持者のポール・フェローは「議員はその件について投票しないためではなく、投票するために州議事堂に送られています。」とコメントした。

群衆の中の一つのサインは「人々に投票させよう Let the People Vote」(改正支持派)で、もう一方は「人々に結婚させよう Let the People Marry」(改正反対派)というものだった。 (Advocate
++++++++++++++++++++
スイスで最初の同性ユニオン: 法の改正にともなって、ゲイカップルがパートナーシップを登録した。この二人は89歳と60歳のカップルでもう30年ぐらい一緒にいるという。 同性の権利のサポート団体(Associazione Imbarco Immediato)の一人、ザッパは涙を浮かべながら「とても感動した。法律は同性カップルが他の個人と同じように権利が持てるようにすべきだ」とコメントした。2005年に国民投票によって承認された新しい法律は、同性婚は許していないが異性愛者の結婚と同じような法的権利を持つユニオンシップを認めている。例えば、同性カップルは異性カップルと同じ税金や年金制度を受けることになっている。しかし、養子をもらうことや、不妊治療は受け入れられていない。彼らに続いて多くの同性カップルが同性ユニオンを登録しようとしており、ザッパは「自分たちの関係を公的に、そして法的にしようというカップルたちはいいモデルとして貢献するでしょう」と言っている。 (Advocate)

1/2/火

RAND Corporationの報告によると、最近の調査で、LGBのティーンのうち35%しか自分の性的指向を医者に打ち明けないことがわかった。調査対象者のうち70%は自分の性的指向を自認しているという。ポートランド市にあるオレゴン・ヘルス&サイエンス大学医学部のガース・メッケラー助教授は「彼らが周りにカミングアウトしている率はもっと高いのに、医者に言うのが35%とは・・・この結果に驚いている 」とコメント。また、サンタモニカにある RAND Healthのディレクターでもあり、 UCLA医学部の教授でもあるマーク・シャスターは「この調査は、ティーンを診る医者に、ティーンが安心して自分の性的指向やそれにまつわる様相が話せるように安全で快適な環境を作らなくてはいけないという注意を促している」と言っている。(Advocate